任意売却とは住宅ローンを滞納した場合の解決方法

任意売却とは

任意売却とは

住宅ローンを滞納した(返済が滞った)場合に、債権者(借入先の金融機関)との話し合いのうえ、最良の方法で解決することを「任意売却」と言います。

住宅ローンを滞納した状態が続くと、借入先の金融機関としては債権(融資した住宅ローン)を返済してもらえない状態になります。

そこで、金融機関は裁判所に強制競売(以後、競売と記載します)を申し立てます。そして、対象の不動産を競売で売却して、債権(融資した住宅ローン)を回収します。

競売は経済的にも精神的にも非常に負担の大きいものです。毎月の住宅ローンの返済が厳しい状況の中で、競売を避けるには下記いずれかの方法で自宅を売却して残債(住宅ローンの残額)を返済します。

(1)家を売却して住宅ローンを返済する(通常の不動産売却)
 ①住宅ローンの残額より高い金額で家を売却して、住宅ローンをすべて返済する
 ②住宅ローンの残額より低い金額で家を売却し、差額を現金で用意し、住宅ローンをすべて返済する

(2)任意売却をする
上記(1)「通常の不動産売却」は多くの方にとって現実的ではありません。そのため実際には任意売却を行って解決するケースがほとんどです。

任意売却は、競売を回避したうえで、住み続ける(リースバック)、または、引越し代を確保するなど、心機一転、新しい生活をスタートさせることができます。

任意売却の仕組み

1.任意売却の仕組みとは

住宅ローンを組んだら設定される「抵当権」について

抵当権の説明

マイホームを購入するときに多くの人が利用する住宅ローン。この住宅ローンは、低金利ではあるものの、金額は大きく、返済期間も長期にわたります。

「住宅ローンを貸す側」の金融機関にとっては、住宅ローンが完済されるまで、「返済されないリスク」を負い続けます。そのため、金融機関は、万が一、住宅ローンが返済されない時のために「抵当権」をその不動産に設定します。

抵当権とは簡単に言うと、その不動産を競売で売却し、売却代金から住宅ローンを回収する権利のことです。

家を売却する時には、抵当権を抹消する必要があります。

抵当権の抹消

通常、不動産を売却する場合には、抵当権をはずす必要があります。そして、抵当権をはずすためには、住宅ローンをすべて返済しなければなりません。

では、なぜ抵当権をはずさないといけないのでしょうか?それは、抵当権のついた不動産を購入する人がいないからです。(購入できない訳ではありません。)

抵当権が残っているということは、住宅ローンが残っており、「住宅ローンが返済されなければ、競売にしますよ」という金融機関の権利も残っていることを意味します。

前の所有者の住宅ローンが残っている不動産を購入する場合、前の所有者が住宅ローンを滞納した場合には競売になりますから、大きなリスクを背負うことになります。そのため、不動産を売却するには、抵当権をはずす(抹消する)必要があるのです。

不動産の売却価格よりも住宅ローンの残額が多い場合は?

不動産の売却価格

不動産の売却代金よりも住宅ローンの残額が多い場合、家を売却しても、住宅ローンをすべて返済することができません。住宅ローンをすべて返済できないので、当然、抵当権をはずせません。

この場合には、住宅ローンの残額と売却代金の差額を現金で準備し、住宅ローンをすべて返済することで抵当権をはずせます。

ですが、月々の返済が困難な状況で家の売却を希望する場合、別途現金を準備するのは現実的ではありません。そこで、金融機関は、住宅ローンの返済が困難な方を対象に、住宅ローンが残っていても家を売却する「任意売却」を認めています。任意売却は住宅ローンをすべて返済できなくとも、抵当権をはずしてもらえる方法なのです。

金融機関

金融機関側としても、住宅ローンの滞納が続いて返済の見込みがなくなると、競売か任意売却で住宅ローンを回収するしかありません。多くの場合、金融機関にとって任意売却は、競売と比較すると回収額が多くなります。

それと同時に売主(住宅ローンを借りた人)にとっても、任意売却をすると残債務(住宅ローンの残額)が少なくなるので、金融機関・売り主双方にとってメリットの多い方法なのです。

2.任意売却と競売の違いとメリット

まずは、任意売却と競売を比較した下記の表をご確認ください。

■任意売却と競売の違い

任意売却と競売の違い

圧倒的に任意売却のほうが良いことが分かります。それでは任意売却のメリットを解説していきます。

メリット1.リースバックで住み続けることが可能。

リースバック

競売になってしまうと、落札者に家を明け渡さなければなりません。もし引越しをしなくても、強制退去をさせられます。

一方で、任意売却では住み続けることも可能です。「子どもの学校区を変えたくない」「高齢の親のために住み続けたい」「自宅兼職場のため、場所を変えられない」といった方に多く利用されています。

住み続ける方法は大きく2つあります。

①リースバック
一旦自宅を売却し、家賃を支払うことでそのまま住み続ける方法。将来的に買戻しをすることも可能です。

②親子間売買(親族間売買)
子どもや親戚が協力してくれる場合には、親子間売買を選択される方もいらっしゃいます。この場合、身内間での不動産取引となりますので、両者の合意があれば、そのまま住み続けることが可能です。

メリット2.住宅ローンの残債(住宅ローンの残額)が競売よりも少なくなる。

任意売却は競売に比べると市場価格に近い金額、つまり高い金額で売却されるため、売却後に残る住宅ローンが少なくなります。

では、なぜ、任意売却は高く売れ、競売は安くなるのでしょうか。その理由は主に次の3つです。

①競売の場合、事前に室内を見ることができない
②競売の場合、住んでいる人がすんなり立ち退きをしてくれない可能性がある
③競売の場合、残置物の撤去に多大な費用が発生する可能性がある

このような「購入する側のデメリット」を考慮して、入札する価格が市場価格より大幅に低く設定されます。

また、一般の方が競売に参加しないことも理由として考えられます。上記のように、競売は購入する側のデメリットが大きな売却方法です。このため、一般の方が競売に参加することは少なく、不動産会社や競売屋などの“競売のプロ”が不動産の仕入れとして利用する場合がほとんどです。

メリット3.引越し費用などの諸費用を、売却代金から捻出できる。

引越し費用の仕組み

金融機関は、所有者の意思を尊重してくれる傾向にあり、また競売よりも高く売却できるために任意売却には積極的に応じてくれます。また、任意売却では、金融機関が売却代金から諸費用の捻出を認めています。

つまり、通常の不動産の売却では下記の諸費用を用意する必要がありますが、任意売却の場合は用意する必要がありません。

・不動産仲介手数料
・抹消(登記)費用
・税金の清算
・マンションの場合は管理費・積立金の清算

また、任意売却が成立すると、リースバックで住み続けるケース以外の場合は、引越しをする必要があります。金融機関は任意売却をする場合、上記の費用に加えて、引越し代についても「必要経費」として売却代金からの捻出を認めてくれます。

※引越し費用の有無は金融機関によります。

これに対して、競売の場合には引越し費用は実費です。税金の清算もされません。

メリット4.プライバシーを守ることができる

任意売却は、外見上は通常の不動産売買と同様の販売方法で行います。そのため、近隣の方に、住宅ローンの滞納が原因で引越しをする等、プライバシーに関することは知られずに済みます。

一方の競売は、通常の売却方法とは異なり、裁判所主導で行われます。事前に自宅に調査が入り、競売の入札に必要な情報(競売になる人の住所や氏名、外観や室内の写真)が一般に公開されます。公開場所は、裁判所や不動産競売情報サイト、新聞などです。

メリット5.残債(残った住宅ローン)を無理なく返済できる

返済イメージ

任意売却をした後の残債(残った住宅ローン)についての返済方法については、次の3つから選択します。

1.一括して支払う
2.分割して支払う
3.支払える範囲で支払う

全日本任意売却支援協会で任意売却をされた方のおよそ80%は、“3.支払える範囲で支払う”を選択されています。この方法は、任意売却が終了すると金融機関から渡される “返済計画書”に、生活状況を記入して、毎月、余力がある分から返済するというものです。

私たちの知る限り、残債については厳しい取り立てを受けたということは聞いたことがありません。ただし、大手企業の会社員などで、安定した収入がある場合は、給与の差し押さえがされる可能性があります。

メリット6.競売に比べて市場価格に近い価格で売却できる。

引越し費用の仕組み

なぜ、任意売却は高く売れ、競売は安くなるのか?

結論から申し上げましょう。競売で落札して購入する場合は、室内が見ることができないからです。

通常、不動産を購入する時は、室内を見て判断します。家の中を見ないで不動産を購入する人はいないと言っていいでしょう。しかし、競売で購入する場合は、家の中を見ずに決めなければならないのです。

そんな中、参考になる資料は、裁判所が公開している資料です。一般的に3点セットと呼ばれるもので、「物件明細書」「現況調査報告書」「評価書」からなります。購入希望者は、この3点セットと呼ばれる資料だけを頼りに入札に参加しなければならないのです。

東日本:0120-69-1108/西日本:0120-57-1108【無料相談・秘密厳守】受付/9:00~18:00
メール相談

任意売却について、メールでのご相談は24時間受付しております。

資料請求はこちらから

任意売却についての詳しい資料を無料でお送りします。

3.任意売却のデメリット

任意売却について、「競売に比べてメリットが多いようだけど、デメリットはないのかな?」と不安に感じられる方もいると思います。任意売却にもデメリットがあります。これは、任意売却を成功させるために重要なことでもありますので、把握していただきたいことです。

デメリット1.購入希望者の内覧への協力

皆さん、お家を購入する際には家の下見(内覧)をしませんでしたか?新築であっても、中古であっても、外観や室内を見てから購入するか決める方が大半だと思います。

任意売却の場合も同じです。購入を検討している人が「どんな家なのか見てみたい」と希望された場合、内覧にご協力いただきます。特別に何かして頂く必要はありません。ただ、ある程度片づけておくことで、内覧に来た人の印象が良くなり、購入に繋がりやすくなります。

デメリット2.書面による売買契約の締結や、本人確認手続き

売買契約

任意売却が決まると、売買契約書に記名・押印していただきます。また、売買契約のあと(通常は後日)、金融機関にて売買金額の振り込み手続き等があります。

その際、司法書士による本人確認手続きがあり、権利証・実印・印鑑証明書が必要になりますので、事前にご用意いただきます。

デメリット3.個人信用情報に延滞履歴が記録される

通常、住宅ローンを3回滞納すると、個人信用情報機関に登録されているあなたの個人信用情報に“延滞”の履歴が記録されます。いわゆる“キズがついている”状態です。

これは住宅ローンに限らず、車のローン、カードローンや消費者金融からの借り入れも同様に個人信用情報に“延滞”が記録されます。延滞記録がつくと、およそ7年間は金融機関からの借り入れや、新たにクレジットカードを作成することが困難になります。

保証会社による“代位弁済”が行われた場合も同様に記録されます。

デメリット4.連帯債務者・連帯保証人の同意が必要

住宅ローンを申し込んだ際に、連帯債務者や連帯保証人が設定されている場合があります。

まず、連帯債務者とは、他の債務者と一緒に返済する必要がある状態の人です。連帯債務者がいる場合は、連帯債務者全員の同意が必要となります。

一方、連帯保証人とは、文字通り債務者を保証している状態の人です。こちらは債権者(借入先の金融機関)によって必要な場合と必要でない場合があります。

連帯債務者、連帯保証人へのご説明は当協会の専門相談員が行いますのでご安心ください。また、連帯債務者、連帯保証人ともに連絡が取れないケースが多々ありますが、その場合も専門相談員がご協力させていただきます。

デメリット5.債権者の応諾価格が高い場合がある

金融機関

任意売却は債権者(借入先の金融機関)の同意が必要です。その同意とは、債権者が売買価格を提示して「この価格で売却ができるのならば任意売却を認めます」という主旨です。つまり、任意売却を認める“応諾価格”で売却をする必要があります。

そこで問題となるのが、“応諾価格が市場相場と同等もしくは高い場合”です。例えば、市場相場2,000万円のマンションに対して、債権者の応諾価格が2,200万円だとします。この場合はやはり任意売却を成功させることが困難になります。

このようなケースでは、専門相談員が適正価格で任意売却ができるように、債権者側と交渉を重ねます。

デメリット6.悪徳業者が存在する

悪徳業者

任意売却は債権者(借入先の金融機関)との交渉に加え、役所との交渉も必要になります。知識、経験、実績が非常に重要な不動産売買です。そのため、不動産会社ならどこでもできるわけではありません。

残念なことですが、経験の浅い不動産会社に任意売却を依頼してしまい、にっちもさっちもいかなくなり当協会にご相談いただくケースがめずらしくありません。この場合はまだ不幸中の幸いで済みますが、中には「調査費用を請求された」「頼んでもないのに一方的に査定費用を請求された」などの不当な請求を受けるケースがあります。

やはり、実績のある専門家が所属している会社・団体に依頼したほうが良いでしょう。

4.任意売却を検討すべき人

下記に当てはまる方は任意売却をご検討ください。また、まだ下記の状態でなくとも、いずれそうなるかもしれないという方も早めにご相談いただくことで、あらかじめ今後の対応策と安心感を持つことができます。

①住宅ローンが支払えない人
②競売を申し立てられた人
③役所から差し押さえされた人
④借金の請求・督促が届いている人
⑤マンションの管理費が支払えない人
⑥離婚した、または、離婚する人
⑦投資用マンションを手放したい人

特に、滞納3カ月を過ぎている方、競売を申し立てられた方はお急ぎください。お早めにご相談いただければリースバックで住み続けることが可能になるケースがあります。

5.住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が任意売却を勧める理由

住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)で住宅ローンを組んでいる方の中には、すでに住宅金融支援機構から任意売却を勧められた方がいると思います。(実際にホームページで任意売却を勧めています。)

任意売却を勧める理由を3つ、通常売却や競売と比較して挙げています。

①売却金額の差
 競  売 →市場相場よりかなり低い金額で落札される
 任意売却 →市場相場に近い金額で売却できる

任意売却は、競売での落札価格と比較すると高い金額で売却することが可能です。その結果、残債(住宅ローンの残額)を可能な限り減らすことができます。

②必要経費の差
 通常売却 →必要経費を自分で用意する必要がある
 任意売却 →必要経費は売却金額から捻出できる

任意売却をすると必要経費(仲介手数料、登記費用など)を売却金額の中から支払うことが認められます。また、延滞損害金の減額についても相談できます。

③引越し時期の差
 競  売 →強制的に退去させられる
 任意売却 →引越しする時期を調整できる

引越し時期の調整ができるということは、例えばお子さんの入学や卒業の時期に合わせて引越しができるということです。

6.誰が銀行・役所と交渉するの?

任意売却は、通常の不動産売却と異なり、銀行や役所との交渉が必要です。

任意売却とは“残債をすべて返済できないけど売却を認めてもらうこと”と言えます。つまり、債権者(借入先の金融機関)に任意売却することを認めてもらう交渉が必要になるのです。また、税金の滞納による差し押さえがある場合は、同時に税務署や役所との交渉も必要になります。

当然、これらの交渉は専門の相談員が行います。

交渉

これらの交渉は、不動産と金融の専門的な知識と経験が必要となり、一般的な不動産会社の営業マンには困難です。また、弁護士は法律の専門家ではありますが、不動産の専門家ではないので交渉は困難を極めるでしょう。とくに多額の税金の滞納がある場合は困難となりますの、経験のある専門家が行う必要があります。

7.滞納しているマンションの管理費・修繕積立金は?

マンション

当協会にご相談に来られる方の中でもマンションにお住いの方の多くが、住宅ローンの滞納とともに、マンションの管理費や修繕積立金も滞納している状態です。

この管理費と修繕積立金を滞納したまま売却すると、それはそのまま買主に承継されてしまいます。そのため、任意売却に限らず、買主に無用な迷惑が掛からないようマンションを売却する際は管理費と修繕積立金は必ず清算する必要があります。

また、任意売却をする場合、通常は売却金額から清算することが債権者に認められます。

8.任意売却ができない3つのケース

住宅金融支援機構をはじめ、都市銀行、地方銀行、各金融機関は基本的に任意売却を推奨しています。しかし、その一方でこれまで絶対に任意売却を認めてくれないケースもありました。それは大きく分けて3つあります。

3つのケース

1.借入先の金融機関が任意売却を認めない方針であるケース

任意売却を認めない金融機関

金融機関が任意売却をしないという方針である以上、任意売却は行えません。これまで幾度とお願いをしてきましたが「任意売却は一切認めません」という回答しか戻って来ない金融機関が一部あります。

2.住宅ローンを組んでから滞納するまでの期間が極めて短いケース

金融機関の審査部

“極めて短い”と判断される期間は、金融機関にもよりますが、住宅ローンを借りてからおおよそ2年以内です。2年以内に住宅ローンを滞納すると金融機関の心象は悪くなり、任意売却を認めてもらえないケースがありました。

2年以内の滞納は、金融機関の審査部が「何を審査しているんだ!」と内部で槍玉に挙げられるということがあります。

3.悪意をもって住宅ローンを借りたケース

悪意のイメージ

悪意をもって住宅ローンを借りたケースは任意売却が認められません。一時期非常に問題になりましたが、源泉徴収票を偽装したり、多重債務者の方が苗字を変えることによって、銀行の審査を通過し、住宅ローンを借りる犯罪が多発しました。

このような3つのケースでは任意売却が認められませんが、もちろんこれ以外でも様々な理由で任意売却が認められないケースがあります。ここではその代表的な3つの例を挙げました。

9.任意売却ができる状態とは

誰もがすぐに任意売却ができるとは限りません。例えば、住宅ローンを滞りなく返済している人はすぐに任意売却をすることができません。

任意売却をすることができるのは、保証会社による代位弁済が行われてからです。

※代位弁済とは・・・住宅ローンを3~6カ月以上滞納した場合、保証会社が本来の債務者に代わって残債務を一括して銀行に返済すること。代位弁済の後、債権は銀行から保証会社に移ります。

つまり、住宅ローンの返済がストップしてからおよそ3~6ヶ月後から任意売却がスタートします。だからといって、ご自分の判断で代位弁済が終わるまで待っていると、いつの間にか競売を申し立てられる可能性があります。どうかご自分で判断せずに早めに専門家にご相談することをおすすめします。

10.連帯保証人への影響

住宅ローンを組んだ際に、連帯保証人が設定されている場合があり、住宅ローンを滞納すると連帯保証人にも請求される可能性があります。

多くの連帯保証人は、家族や親族です。実際に当協会にご相談に来られる方の中には、ご好意で連帯保証人になってもらった家族や親族には迷惑をかけたくないという方が大勢いらっしゃいます。

その中には「任意売却したら迷惑が掛かるのではないか」と心配されて任意売却を躊躇される方もいらっしゃいます。しかし、本望ではないとはいえ住宅ローンを滞納すると連帯保証人は請求されることになり、何もせずに競売になってしまうと、さらに多大な迷惑が掛かります。そうなる前に、できる限りの解決として任意売却を検討しましょう。

11.任意売却をした後の残債について

ご相談者からいただく質問の中でも多いのが「残債はどうすればいいの?」という質問です。

任意売却が無事に完了したとしても、ほとんどの方は住宅ローンはすべて返済できずに残債(残った住宅ローン)が発生します。平均すると800~1,000万円くらいです。そして、多くの方が「残債のために新しくローンを組まないといけないの?」「1,000万円も払っていけない」と考えています。

しかし、実際にはそんな無理な支払いが強制されることはほとんどありません。任意売却をするということは住宅ローンが支払えない状態が続いたということです。債権者もそれは重々理解しているので、無理な残債の返済は強制されない場合がほとんどです。そこで次の3つの中から可能なものを選択することになります。

1.一括して支払う
2.分割して支払う
3.支払える範囲で支払う

以上の中でも、ほとんどの人が「3.支払える範囲で支払う」を選択されており、みなさん新生活を圧迫しない程度の支払いをされています。また、当協会ではよほどのことがない限り自己破産は勧めません。後述しますが、ほとんどの人がそもそも自己破産をする必要がないからです。

12.任意売却と自己破産の関係

まず、当協会では基本的には自己破産をお勧めしておりません。というのも、ほとんどの人にとって任意売却をすれば自己破産をする必要がないからです。ただし、中にはどうしても自己破産をする必要があるケースもあります。

自己破産をするタイミングは?

①任意売却→②自己破産 の順を推奨しております。

逆に、自己破産を先にしてしまうと、それは管財事件となってしまいます。管財事件とは、裁判所に選任された破産管財人が財産の処分をすることです。通常は不動産は競売にかけられます。

対して、先に任意売却をすると債権者との交渉の中で引越し費用の捻出ができ、かつ、競売にもなりません。また、自己破産にかかる費用も安く済みます。

弁護士に自己破産を勧められた・・・?

弁護士に相談される方もたくさんいらっしゃいます。しかし、相談に言った方が口をそろえて言うのが「自己破産を勧められました」という言葉です。さらに「自己破産以外に解決なんてできない」「手っ取り早いのが自己破産」などと言われる場合もあるようです。

しかし、先にも述べましたが、ほとんどの人にとって自己破産は必要ありません。

13.任意売却ができる期間はいつからいつまで?

住宅ローンを滞納する(返済が滞る)と、債権者(借入先の金融機関)から督促状・催促状が届きます。そのまま住宅ローンを返済せずに滞納していると、数か月で競売にかけられ、裁判所から「競売開始決定通知」が届きます。

任意売却で解決するためには、競売の入札が始まってしまう前に、任意売却の手続きを完了する必要があります。

任意売却を行える期間

14.任意売却を成功させる4つのポイント

鍵を握るのは債権者(借入先の金融機関)

~任意売却は金融機関が推奨する方法~

任意売却とは、住宅ローンを全額返済できない場合でも、債権者(借入先の金融機関)に抵当権を抹消してもらう売却のことを指します。

そのため、借入先の金融機関が「任意売却を認めません」となると、そもそも任意売却は成立しません。

ただし実際には、ほとんどのケースで金融機関は任意売却を推奨しています。その理由としては、やはり顧客(所有者)の意向を最大限汲み取ろうとするところにあります。

日本でもっとも多くの住宅ローンを取り扱っている住宅金融支援機構は、ホームページで住宅ローンが払えなくなった場合に任意売却を勧めています。また、住宅金融支援機構と同様に、各銀行も大抵の場合は任意売却に応じてくれます。

~任意売却の価格は借入先の金融機関の査定金額による~

金融機関による査定

任意売却をすることを認めてもらったあと、その売買価格は誰が決めるのでしょうか?答えは、債権者(借入先の金融機関)です。

任意売却をするということは、例えば、住宅ローンの残額が3,000万円あった場合には、金融機関は3,000万円の住宅ローンを返済してもらう権利を有していながら、それよりも少ない金額で抵当権をはずそうと協力してくれることです。

そのため、金融機関は、自ら対象となる不動産を査定して、「〇〇〇万円以上で売却してください」と金額を提示するのです。

具体的には、
・住宅ローンの残額 3,000万円
・市場価格 2,500万円
・金融機関の査定価格 2,700万円
の場合、金融機関から「2,700万円で任意売却してください」と言われ、その金額での販売となります。

2,700万円で売却を開始しても、もし購入希望者が現れず時間だけが経過してしまった場合は、残念ながらそのまま競売となってしまいます。

「競売ならもっと安くなるのではないか?」
「それならはじめから市場価格の2,500万円で売却すればいいのに?」

と思われますが、債権者は競売で仮に2,000万円の落札価格であっても、競売は裁判所という中立的な機関を介した売却になりますので、金融機関としても「競売でのこの金額になってしまったので仕方が無い」と判断をするようです。

早期のご相談

相談イメージ

任意売却は行える期限が決まっています。多くの金融機関は「競売の入札が始まるまで」としています。ですから、任意売却のスタートとなる「ご相談」が早ければ早いほど、時間を確保することができます。

任意売却を進めるためには、関係各所との調整が欠かせません。そのため、調整に時間を要する場合や、お家の売却が難航しそうなケースなどは、早期に任意売却の活動をスタートすることで可能性の幅が広がります。

下記のようなケースは特に早期にご相談ください。

・関係者(連帯保証人、元配偶者等)と連絡がとれない
・税金の滞納による差し押さえがある
・家が不便なところにあるなど、条件が良くない
・リースバックで住み続けたい
・相続した家

信頼できる業者を選ぶ

相談風景

~任意売却は専門的な不動産売買の方法です~

任意売却というのは、通常の不動産の売買と異なり、専門的な不動産取引となります。経験と実績、更には任意売却の知識と迅速な行動力などが求められます。

ちなみに、大手と呼ばれる不動産会社は、任意売却を取り扱いません。なぜなら、任意売却は、債権者(借入先の金融機関)、役所との交渉、利害関係人の調整など、通常の不動産売却と比べると業務が多過ぎるためです。

また、多くの街の不動産会社も任意売却を取り扱っていません。その理由は、「任意売却をやったことがないから」です。任意売却はとにかく専門知識と経験が求められるのです。

そのため、任意売却を成功させるためには、信頼できる任意売却業者を選ぶことが不可欠なのです。

※詳しくは「任意売却の専門家を見つける5つのポイント」をご覧下さい

~2社以上に相談しましょう~

スマホのイメージ

任意売却を希望する人は多くいますが、誰もが初めての経験です。だから、何をどうしていいかわかりません。また、周りに相談する人もいないのがほとんどです。

大抵の方は、ひとりで悩み、苦しんでいらっしゃいます。だからと言って、たまたまインターネットで見た任意売却業者に相談して任意売却を進めるのは危険です。

先にも述べましたが、任意売却は特殊な不動産取引で、その業者の経験や実績、知識が問われます。

「1社だけの話を鵜呑みにして、競売になってしまった・・・」というケースがたくさんあります。まったく任意売却のことを知らなくても、2社以上の話を聞けば、ある程度は理解できますし、2社以上の話を聞くことで任意売却業者の比較ができます。

また、「近所の不動産屋さんに相談に行ってそのまま頼んだものの、その後は音沙汰がない」、「弁護士に相談していたが、任意売却については一言も説明されず、自己破産しかないと言われた」というケースが残念ながら少なくありません。

全日本任意売却支援協会では、2社以上の任意売却業者から話を聞くことを推奨しています。

夫婦(家族)の力を合わせる

夫婦のイメージ

全日本任意売却支援協会では、延べ1万件以上のご夫婦から、任意売却のご相談をいただきました。しかし、そのうち約95%が夫婦関係が良いとは言えない状況でした。

既に離婚されているケースや、すでに別居(家庭内別居)している、または、任意売却が終われば離婚する予定になっている場合がほとんどです。

さて、任意売却を進めるにあたっては、ご夫婦の協力が必要です。

なぜなら、”離婚をしてもどちらかがその家に住んでいる”、または、”離婚したが妻が連帯保証人(連帯債務者)になっている”という場合があるので、任意売却に際しての同意の署名が必要になるためです。

「あの夫(妻)には絶対に協力したくない」などという方もいましたが、夫婦(家族)が同じ方向を向かないと、任意売却の話が前に進まないこともあるのです。

※詳しくは「離婚と住宅ローン問題」をご覧下さい。

東日本:0120-69-1108/西日本:0120-57-1108【無料相談・秘密厳守】受付/9:00~18:00
メール相談

任意売却について、メールでのご相談は24時間受付しております。

資料請求はこちらから

任意売却についての詳しい資料を無料でお送りします。

15.トラブルにご注意ください

トラブルイメージ

残念ながら「任意売却をすると、引越費用として 200 万円を支払います!!」といったように、何の根拠もなく無責任に具体的な金額を確約するような不動産業者もいます。

ですが、引越し代はあくまでも、債権者(借入先の金融機関)との話し合いの中で決定されるものであり、決して事前に確定するものではありません。

債権者との話し合いが始まる前に金額を明記する任意売却業者には十分注意してください。

※依頼後に連絡がつかなくなったといったトラブルが急増しています。

16.任意売却の流れ

任意売却を進めていく流れは次のようになります。

1.電話またはメールでご相談
2.個別面談
3.ご自宅の査定
4.債権者(借入先の金融機関)との話し合い
5.任意売却の成立

それでは一つずつ解説します。

1.電話またはメールでご相談

フリーダイヤルでご相談を承っております。また、メールはこちらから送信ください。もちろん、いずれも無料ですのでご安心ください。

個人情報は秘密厳守いたしますので、遠慮なく、ご希望や不安なことなどご相談ください。任意売却の専門相談員がしっかりとお伺いいたします。

2.個別面談

まずは、“これまでのこと”、“現在のこと”、“これからのこと”等をお聞きしたうえ、住宅ローン、固定資産税などの税金、その他の借り入れなどを整理していきます。

ご家族やお仕事についても十分考慮したうえ、任意売却やリースバックのしくみをご説明します。ご希望を叶えるための解決方法を一緒に考えていきましょう。

また、できること、できないことも明確にしていきます。

3.ご自宅の査定

任意売却を進めるにあたって、重要な工程になります。この査定を元にして、債権者(借入先の金融機関)が売買価格を決定します。

4.債権者との話し合い

任意売却は債権者(借入先の金融機関)の同意なしで進めることはできません。売却価格、スケジュール、引越し代や諸費用について話し合いを進めます。これらはすべて当協会の専門相談員が行います。

5.任意売却の成立・競売の取り下げ

買主が決まり、条件面もすべて折り合いがつけば売買契約となり、その後に決済(お金の出金・入金など)を行います。そして引越し代を受け取っていただきます。リースバックの場合は賃貸契約を結びます。同時に競売を取り下げ、新しい生活のスタートです。

  • 1
  • 2

お電話でのお問い合わせの際は、こちらをクリックしてください。

東日本:0120-69-1108/西日本:0120-57-1108【無料相談・秘密厳守】受付/9:00~18:00
メール相談

任意売却について、メールでのご相談は24時間受付しております。

資料請求はこちらから

任意売却についての詳しい資料を無料でお送りします。

メールの相談はこちら 24時間受付中

Page Top