仕事の受注が減り、収入が大幅にダウンして住宅ローンが払えなくなった。や…
山本郁朗(仮名)様 47歳 自営業(建築関係)
相談者 | 木原 不二夫 (仮名)様 |
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年齢 | 60歳 |
職業 | |
家族 | 妻(58歳) |
住所 | 神奈川県相模原市 |
建築関係の会社を経営しているが、業績が悪く住宅ローンがもう払えなくなった。親族(弟)に購入してもらい、そのまま家賃を払って住み続けたい。
木原さんは2人家族で、ご主人は建築関係の会社を経営されていましたが、業績が悪化し、住宅ローンの滞納が始まりました。
まだ、滞納2ヶ月目だった頃、当社に連絡があり、親族間売買をまとめてほしいというご希望でした。
当初、別の業者で親族間売買を進めていましたが、親族がローンを組むことが出来ず、困った末にダメ元で当社に問い合わせをいただいたのでした。
親族というのは木原さんの弟さんご夫妻で、共に年収も高く、自宅以外にも無担保の投資用マンションもお持ちでした。
すぐに債権者に連絡を取り、親族間売買のため全額返済で話を進めることになりました。また、親族間売買専門の金融機関を当たり、すぐに融資申し込みを行いました。
当初はすぐに満額の結果が出るのではと思われましたが、金融機関から追加で共同担保に投資用マンションを差し入れるよう要請がありました。
年収等は問題なかったのですが、自宅のローンがまだ残っていることが、その理由であったようです。
共同担保を差し入れれば、満額の融資という回答でした。
このまま親族間売買で住み続けることが出来るという予定で、その旨を、弟さん達に連絡したら、ここで、予定外のことが起こりました。
弟さん達は、ローンは通りましたが、やはり今回の購入を見送りたいということになったのです。
弟さんにその理由を聞くと、購入が出来ても、やはり身内から家賃を取る以上は何かあった場合に、困った事態になるとの懸念が払拭できなかったのと、親族間での売買で相場より若干割高な売買になることが納得できなかったようです。
相談者の木原さんは、かなり落ち込みました。
しかし、いくら身内とはいえ、購入をお願いしている立場なので、購入を見送られたら、それに従うしかありません。
しかも、保証会社は2ヶ月以内に売買ができない場合、競売の申し立てを行うと期限が決められました。
木原さんはこのまま競売になることだけは避けたいと、何とか通常売買で競売を回避する方法を選択しました。
すぐに、協力会社に紹介を始め、木原さんのご自宅を購入してくれるところを探し始めました。
木原さんのご自宅はこだわりの内装にするためにリフォームをご主人の会社で行っていました。
売買時にこだわりの内装は逆に敬遠されることもあります。
今回は内装を気に入って、そのままで購入してくれる買主が無事見つかりました。
その後、木原さんにもすぐに引越しをしてもらい、無事に決済を迎えることができました。
木原さんもこだわったご自宅を気に入ってくれた購入者でしたので、とても喜んでいました。
あの時は家を守ることだけを考えていて、弟たちの気持ちや生活も全く考えていなかったです。結果的に家を手放しましたが、今でも弟たちとは仲良く行き来できているので、お金の問題でこの関係が崩れなくて本当に良かったです。
木原さんは会社をたたみ、自己破産をこれから予定しています。
今では新しい仕事に就き、奥さんと二人で新しい生活を始める準備に入っています。
確かに、もう一歩のところで自宅に住み続けることは出来ませんでしたが、弟さんご夫婦とも仲良くお付き合いしており、結果として良い結果になったと思います。