東京都の任意売却の解決事例収入減/失業、離婚/連帯保証人
主人が知らないうちに転職をしており、収入が半分に…。滞納している事にも催促状で初めて知りました。

相談者	石川裕子（仮名）様
年齢	46 歳
職業	専業主婦
家族	夫（50歳）、娘（18歳）
住所	東京都江東区

お客様の希望

主人は仕事が忙しいので引越し先を探す余裕がないのでそのまま住み続けたいと言っていますが、離婚をする事が決まっているので、早く任意売却をして手元に残るお金で引越しや娘との新生活をスタートさせる資金を作りたい。

解決までの流れ

事の発端は、ご主人が家族に内緒で転職をしたことでした。

16年前に３ＬＤＫのマンションを購入。当時ご主人の年収は約600万円、奥さんの実家から購入にあたり資金援助をしてもらったこともあり、住宅ローンは問題なく返済できていました。
出産に伴い、奥さんは勤めていた会社を退職し専業主婦に。家族3人で豊かに暮らしていましたが、ご主人がご家族に相談することもなく転職したのが3年前。収入が350万円を下回る額になってしまいました。
更に、住宅ローンなど大きな支払いの管理はご主人がしていたため、奥さんは突如銀行から自宅へ送られてきた督促連絡で初めて滞納と転職について知りました。

奥さんは少しでも家計を助けるため、不動産の営業職に再就職。住宅ローンや管理費の不足分を奥さんの実家に協力してもらいなんとか生活を維持してきました。

ただ、十数年ぶりに働き始めた職場がなかなか休みの取れない会社で、母親業・家事も全てこなしていた奥さんは精神面・肉体面で限界がきていました。
そんな状況の母に対して悪びれる様子も感謝すらない父に、ついに娘さんは愛想をつかし、母娘で支えあっていく事を話し合い離婚を選択したのです。

奥さんからご相談をいただき、状況を伺った私たちは、さっそく売却活動をしたいと思いましたが名義人はご主人。ご主人が売却に同意しないと売却活動はできません。
そのため、まずはご主人が希望されているリースバックの可能性から探っていきました。
当該マンションの相場は、ほかの部屋や近隣の不動産と比較すると、住宅ローンを完済できる金額ではありませんでした。
仮に住宅ローンの残債を下回る金額で買手が付いた場合、足らずの部分を奥さんの実家の援助で何とかすることもできたのですが、奥さんとしては「今まで散々協力してもらってきたし、夫のために払いたくない」という気持ちになっていました。

最終的には、今の状態で支払いを続けることは厳しくなり、任意売却をしていくことに。
幸い、債権の窓口が銀行から保証会社に移ってから１か月も経たずして購入者が決まりました。価格が相場に近づいたこと、お部屋の状態が良かったことが何よりの決め手だったようです。
これも奥さんが、忙しくても必死に家族と家を守ろうとしてきたからこそだと思います。

お客さまのご感想

当初は、娘との新生活をスタートさせるためにも早く手元にお金が入ることを希望していました。
こちらの協会に伺う前に色々な会社に相談しましたが、どこの会社も不動産の話しか聞かず、「厳しいですがとりあえず売っていきましょう」というような話にしかならなかったので、期待が全然持てませんでした。
ですが、こちらの協会の方は私の気持ちを汲んでくださったり、体調のことを気遣ってくださったりと、それが本当に嬉しかったです。
主人の希望は、叶えられませんでしたが、リースバックで提案された家賃が住宅ローンを返済していた時よりも高く、遅かれ早かれ生活が苦しくなっていたかと思うので、これはこれで良かったと思います。
何よりも、娘との新生活を迎えられたことが嬉しいです。

今回の担当者より一言

担当：生山千晶

今回の場合は、何よりも奥さんが体力的にも精神的にも疲れ切っていました。
勿論、不動産の話はしなければなりませんが、奥さんが他人には話し辛い内容を話していただき、溜まった気持ちを少しでも和らげる必要があると感じました。
お部屋を拝見しましたが、大変な状況でもとてもきれいに使われており、娘さんや家を守ろうという気持ちがひしひしと伝わりました。
無事買手さんに物件も引渡をしたあと、奥さんは新しい職場に変えられて「精神的にも楽になり感謝しています」との有難いお電話をいただきました。
こういったお言葉をいただけると「不動産の仕事をしていて良かったな」と思います。