夫との離婚を考えているが、離婚後夫は住宅ローンを払わないと思うので、事…
小倉 久子(仮名) 様 52歳 パート
相談者 | 三橋 新(仮名)様 |
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年齢 | 58歳 |
職業 | 自営業/理容店経営 |
家族 | 妻(53歳)、娘(18歳) |
住所 | 埼玉県さいたま市 |
ギャンブルにハマって滞納してしまった税金を少しでも減らすため、任意売却をし、今よりも負担の少なくなる賃貸に引っ越したい。
さいたま市の三橋さん(男性・仮名)は、妻の春子さん(仮名)と18歳の娘さんの3人家族。
20年以上続く理容店を経営していました。
常連のお客様も多く、安定した売り上げもありましたが、ある日突然税金滞納による差押通知書が届きました。
さらに、このまま滞納が続くようなら、3か月以内に公売を実行するという文面まで書かれていたのです。
みると、5年以上も前から住民税や国民健康保険料等の支払いが止まっていました。総額は、なんと600万円。会社の経理も含め、お金のやりくりを全てやってくれていた春子さんに話を聞くと、真っ青な顔で「税金を納付するためのお金をパチンコにつぎこんでしまった。」と答えました。
三橋さんは、春子さんがギャンブルにハマっていたことも知りませんでした。
思えば、家族のためと言いながら、子供のことも家のこともすべて春子さんに任せて、仕事に明け暮れていました。 とはいえ、5年以上も税金のためのお金を使われていたことに、裏切られたという気持ちが湧き起こります。
悲しみと怒りを抱えながら、三橋さんは当協会にご相談にいらっしゃいました。
今回、任意売却を進める中で、住宅ローンが滞納なく支払われていたことがハードルとなりました。
住宅ローンの回収窓口が銀行であるうちは、任意売却はできません。保証会社に窓口を移すためには、ご相談日から3~6か月程度の時間が必要です。
市役所には3か月後に公売するという通告をされていますので、このままでは任意売却が始まる前に公売になってしまいます。
そのため、私たちが市役所に事情を話し、公売の開始を遅らせてもらうよう交渉しました。
その結果、販売活動を行い、一か月に一度状況を報告することを前提に、6か月間の猶予をもらうことができました。
また、住宅ローンの債権者である銀行とも話し、窓口の移管を早めてもらうようお願いしました。
その結果、最終的には、ご相談日から4か月後、公売が始まる前に任意売却を成功させることができました。
公売を避けることができて本当に良かったです。
税金の完済はできませんでしたが、家計を見直し、少しずつ支払っていくことを決めました。
一度は離婚も考えましたが、この任意売却をきっかけに、改めて家族のことや家計のこと、これからのことをしっかりと話し合いでき、再スタートを決意できました。
面談にはご夫婦2人でいらっしゃいました。
最初は、三橋さんは視線を絶対に春子さんに向けず、春子さんは下を向いてばかりいました。
しかし、第三者である私たちを交えてお話しするうちに、お互いの気持ちがわかったのか、少しずつ会話が戻ってきました。
任意売却の成功はもちろん、それをきっかけに、ご夫婦で改めて今後のことをしっかりとお話合いされたとのことで、本当にうれしく思いました。