電話営業を断りきれずに投資マンションを1部屋購入。半年程度たった頃、更…
石田悠(仮名)様 34歳 会社員(人材関連)
相談者 | 和木天真(仮名) 様 |
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年齢 | 33歳 |
職業 | 脳神経外科医 |
家族 | 妻(28歳) |
住所 | 神奈川県横浜市緑区 |
投資用マンションを大量に購入してしまい、住宅ローンが組めなくなった。売却して持ち家を購入したい。
和木さんは、大学病院で脳神経外科医として働いていました。年収は1200万円を超え、忙しく使う暇もないことから貯蓄も3000万円ほどありました。
あるとき、お世話になっている先輩から、投資用マンションの会社を紹介されます。先輩は経営に成功していると話し、すでに3つの部屋を持っていました。
あまり投資には興味のなかった和木さんでしたが、信頼している先輩からの紹介ということで、一度話を聞いてみることに。すると、家賃収入で月々の返済がまかなえること、家賃保証があること、税金対策になること、生命保険や年金の代わりになることなどを巧みな話術で説明されました。
和木さんは心躍り、その場で即契約。まずは1つの部屋のオーナーとなりました。購入して間もなく入居者も決まり、順調な経営開始だと期待に胸膨らませました。
さて、その3か月後、また投資用マンション会社の営業から連絡が入りました。ほかにもいい不動産があるというのです。1部屋購入したことで投資用マンションへの抵抗が薄れていた和木さんは、少し悩んだもののまた購入。
するとまた2~3か月ごとに不動産を紹介され、気づけば6部屋のオーナーとなっていました。
マンション購入から1年後、和木さんは長くお付き合いしていた希美さん(女性・仮名)との結婚を決めました。希美さんは、結婚したらすぐに家が欲しいと希望されており、和木さんも叶えたい気持ちでいっぱいです。しかし、ここで問題が起きました。和木さんは、すでに住宅ローンが組めなくなっていたのです。
それもそのはず。購入した6つの投資用マンションの合計額は1億3000万円にものぼり、すべてフルローン。もう住宅ローンの枠は残っていませんでした。希美さんは、自分に何の相談もせずにマンションを購入した和木さんに激怒し、すべてを売却しないと許さないと告げました。
しかし、今のままではさすがに1億以上の負債を一括で返済することはできません。途方に暮れた和木さんは、当協会にご相談に来られました。
当初和木さんは、もうすべてを売却して自己破産をするしかないと思い詰めてらっしゃいました。しかし、自己破産をすると、免責許可が下りてから5~10年はローンを組めなくなってしまうため、持ち家の購入は遠のきます。
和木さんには安定した収入と貯蓄がありますから、まずは少しでも負債を減らし、住宅ローンの枠を広げることを提案しました。
6つの部屋は、すべて相場よりも残債の方が大きくなっていました。そのため、相場と残債の乖離が少ない3つの部屋にしぼり、自己負担額を2000万以内でおさめられるようにして販売を行いました。
その結果、ローンの残債は約6000万円まで減少。さすがに今すぐは厳しいですが、あと数年頑張って再度貯蓄をすれば、希美さんの希望する住宅を建てられるくらいの住宅ローンが組める見通しが立ちました。
妻にも責められ、自己破産しかないと思い詰めていたところに、新たな考え方を提示してくださって目の前が明るくなりました。当時は焦りで何も思い浮かばなかったので…。
投資用不動産の会社で、お客の未来まで考えてくれるところはないと思います。今後は絶対に安易に購入しませんし、買おうとしている人がいたら止めるつもりです。
和木さんは、本来頭の回転が速く、とても論理的にお話しされる方です。ただ、相談にいらっしゃった当初は、思い詰めて何が最も良いのか判断できないとおっしゃっていました。
人間は弱いもので、どんなに優れた方でも追いつめられると誤った選択をしてしまいます。そんなとき、ぜひ一度ご相談ください。お話しするだけでも頭がクリアになり、心の負担が軽くなるかもしれません。