任意売却と固定資産税滞納・差し押さえ

税金の滞納による“差し押さえ”とは

1.差し押さえられる対象は様々

給与振込口座、自動車や不動産も差し押さえ対象となります。

まず対象となるのは預金口座です。

中には、預金をしているのに税金は支払わないという悪質な滞納者がいるということで、預金口座の差し押さえが実施されます。給与の振込み口座も対象になります。

(ただし、給与の差し押さえは手取り額の4分の1が上限と決まっています。)

しかし、給与の振込み口座がなかったり、銀行のカードローンを借りて残高がマイナスの場合は、口座を凍結しても意味がありません。

そのような場合には、自動車や不動産などの資産が差し押さえの対象となります。

2.税金の滞納による不動産の差し押さえ

具体的には、不動産の登記簿謄本に「差押」という登記が入ります。これは、対象の不動産が所有者の意志だけでは売却できないことを意味します。

たとえば、差し押さえの解除がなされなければ任意売却をすることができません。

税金の滞納による差押登記

3.税金滞納~差し押さえまでの流れ

税金の滞納が始まってから、実際に差し押さえがされるまでの大まか流れは下記のとおりです。

①税金滞納が始まる

納付期限までに納めなければ滞納となります。納付期限は税金の種類や自治体によって異なりますので、納税通知は必ず目を通しましょう。納付期限を過ぎると延滞税が課税されます。

②「督促状」が届く

法律では、『納付期限後20日以内に督促状を発し』とあり、郵送で督促状が届きます。

③「催告書」が届く

督促状に対して対応をしないままでいると、催告書が複数回送られる場合があります。内容は納税を促す内容です。

④財産調査

住民税や固定資産税、自動車税などの地方税の場合、『督促状を発した日から10日以内に税金を納付しない場合には、滞納者の財産を差し押さえること』ができます。

差し押さえされた財産は換価され、税金の回収に充てられます。 役所側は必要だと認められる範囲で、滞納者の身辺や財産の調査を行います。預金のある金融機関も これにあたり、金融機関に問い合わせを行います。

この調査については、法律に基づいており、滞納者の了承を必要としません。

⑤差押予告書

財産調査が終わると、役所から滞納者に差押予告書が送られます。差押予告書は、基本的には税金の納付を督促するものですが、「期限までに納付しなければ預金や給与などの財産を差し押さえますよ」という内容が明記されています。

⑥差し押さえ

差し押さえの対象となるのは、預金口座や不動産の場合が多いようです。差し押さえにあたっては事前に「差押予告書」が郵送で送られることもありますが、文書がないまま差し押さえされることもあります。

⑦登記と通知

不動産が差し押さえされた場合には、差押登記がされ、登記簿謄本に「差押」の記載がされます。また、その不動産に抵当権を設定している各債権者に「差押通知書」が送付されます。

⑧公売予告→公売

差し押さえ対象が不動産や自動車など、換金可能な財産だった場合はどうなるのでしょうか?役所は公売と言って、競売と同様オークション形式で売却をして滞納税の回収をはかります。

役所からは事前に公売予告通知が届きます。※公売予告通知が届いた段階であったも任意売却を行うことは可能です。

実際に公売になると、インターネットオークションサイトで情報が公開されることも多いです。「差押予告書」や「公売予告通知」が届いている方も諦めずに対処しましょう。

4.状況悪化を防ぐためにできること

いったん税金を滞納し始めると、次の月もまたその次の月も・・・そして固定資産税だけで何十万、何百万という高額滞納になってしまう方が少なくありません。

「まさか給与の差し押さえや、自宅を差し押さえされたりするなんて思わなかった」という言葉通り、安易に考え後回しにすることで、更に状況は悪化の一途を辿ります。

状況悪化を防ぐためには、

(1)早い段階で役所に相談する

(2)今後の支払いの見通しが立てられない場合は、家計の収支を見直す

(3)大きな出費予定などには、早めに備えられるよう計画を立てる

など、早めの対処が必要です。

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