両親が兄弟の連帯保証人になっていた為に自宅が競売にかけられました。何と…
津田直人(仮名)様 51歳 会社員(建築技術職)
相談者 | 原田 真琴(仮名)様 |
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年齢 | 42歳 |
職業 | 派遣社員 |
家族 | 息子(10歳) |
住所 | 東京都練馬区 |
小学5年生の息子の学区を変えたくないため、このまま自宅に住み続けたい。住宅ローンよりも安い家賃でないと支払うことができない。
原田さんは、ご相談の10年前、相手方の不倫を原因として協議離婚しました。その際、慰謝料と当時小学5年生だった息子さんの養育費の代わりに、月12万円の住宅ローンを支払ってもらうことを元夫と約束し、念書で取り交わしました。
しかしある日、自宅に突然住宅ローンの督促状が届きました。原田さんは、急いで元夫に連絡し、事情を尋ねましたが、たまたま口座にお金を入れ忘れたとのこと。きちんと支払ってほしいと念を押しましたが、その次の月も、さらに次の月も督促状が届きます。ついには、代位弁済通知が届き、残債を一括弁済しないと法的措置を取ると書いてありました。
驚いた原田さんが再度元夫へ連絡すると、住んでいない住宅のローンをこれ以上支払いたくないと居直られてしまいました。女手一つで息子さんを育てるため、離婚後、派遣社員としてお仕事に復帰した原田さんですが、生活は豊かとはいえません。相手に支払う気がないうえ、自分が代わりに一括弁済できるはずもなく、途方に暮れて当協会に連絡してくださいました。
原田さんの拠り所となっていた念書ですが、実はそれだけでは法的効力はありません。このケースも、元夫に支払い義務を負わせるためには、裁判を起こす必要があります。
しかし、判決を待っている間にも競売は近づいていきます。原田さんとの面談のあと、すぐに元夫に連絡を取り、話し合いを重ねました。幸運にも、原田さんのご自宅は売却すれば残債よりも相場の方が高く、債務がなくなるということで元夫も売却に応じてくれました。結果としてはリースバックという形になり、月8万円の家賃で住み続けることになりました。
ローンの督促状や代位弁済通知が届いたときは頭が真っ白になりました。不安でいっぱいの中、相談に行きましたが、相談員の皆様が状況や気持ちをしっかり理解してくださり安心できました。
元夫とはもう話もしたくなかったので、代わりにお話ししてくださったのも助かりました。住み続けたい希望もかなえられ、感謝の気持ちでいっぱいです。
同じ女性としてとても悲しくなるご相談ですが、残念ながらこういったケースは非常に多くあります。
お子さんを育てる責任は両親にあるにも関わらず、離婚して別居すると我関せずになってしまう方はたくさんいます。
そういった状況であっても、諦めずに当協会に来てくださったからこそ、原田さんは新生活をスタートさせることができました。
今後の生活も応援しています。