事業に失敗したうえ、連帯保証人の債務までふりかかってきました。もう自分…
伊藤 忠様(仮名) 67歳 アルバイト
相談者 | 日向 涼太 (仮名)様 |
---|---|
年齢 | 32歳 |
職業 | 会社員 |
家族 | 元妻(35歳) |
住所 | 東京都中央区 |
ペアローンで購入したマンションの支払いが苦しいので、できるだけ早く売却して引っ越したい。自己破産も視野に入れている。
日向さんの家庭は、二人とも高収入の共働き。世帯収入は1800万円ほどだったため、共有名義でペアローンを組み、1億円を超える額のマンションを購入しました。
しかし、日向さんも妻の綾子さんも激務ですれ違いが続き、日に日に喧嘩が増えるようになりました。
結婚して3年、とうとう二人は離婚を選択。困ったのは、買ったばかりのマンションの処分でした。
綾子さんは早々に引っ越しましたが、日向さんはすぐに動くことができずそのまま住み続けていました。
そんな状況の中で、綾子さんは支払いを続ける気にはなれず、ご自身分の入金を辞めました。
日向さんは住み続けるため、生活を切り詰めて支払いを続けていましたが、ペアローンだからこそ購入できたマンションの返済を一人で続けるには限界がありました。
このままでは直にローンを滞納し、競売になってしまう……。危機感にかられた日向さんは、全日本任意売却支援協会にご相談にこられました。
日向さんの希望は、できるだけ高く売却し、引っ越し代を捻出すること。残債については、一人ではとても払えないので、ゆくゆくは自己破産を考えているということでした。
ご依頼を受け、私たちはまず共同名義人である綾子さんの意思を確認しました。綾子さんが売却に応じなければそもそも販売活動を行えないからです。
ここで、予想外の展開が起きました。日向さんの売却の意思を説明したところ、なんと綾子さんが、日向さんの持分を購入するというのです。実は、日向さんが自己破産すると、ペアローンによって連帯債務を背負っている綾子さんに残債の請求がされてしまいます。
綾子さんはそれを嫌がり、それならばご両親の援助を受け、ご自身で購入したいと考えたのでした。
日向さんとともに税務署に確認しながら、不要な税金のかからない売買金額を設定し、無事名義をすべて綾子さんに変えることができました。
離婚を決断した後、元妻とのやりとりにはかなり難航していました。お互いにギスギスした態度で、話し合うことすらできていませんでした。
ですが、今回全日本任意売却支援協会さんに依頼して、第三者を交えたことで妻の態度も柔らかくなり、スムーズに話が進みました。それにしても、まさか買ってくれるとは思いませんでした。
今後のことを考えると本当は自己破産はしたくなかったので、助かりました。
共働きが当たり前の時代になったことから、ペアローンを組むことで憧れの住宅を手に入れるご夫婦が増えています。しかし、怖いのは別れが訪れたとき。
日向さんのように、お一人ではとうてい支払えない額の負債を背負ってしまうことになったり、綾子さんのように、ご自身が住んでいない家の支払い義務を背負わなくてはなりません。
今回は、ご両親に潤沢な資産があったのでなんとかなりましたが、そうでない場合の方が圧倒的に多いです。同様の状況に陥っている方は、いち早くご相談いただければと思います。