住宅ローンが払えない場合の対処法
住宅ローンが払えなくなったらどうなる?
住宅ローンが払えなくなると、借入先の銀行から督促がなさます。
1~2回滞納した場合だと「引き落としができておりませんので振り込んでください。」という程度ですので、大事になることはあまりありません。その後3回連続して払えないとなると、銀行からは段階を踏んでいろいろな通知が届きます。
具体的には次の順序で通知が届きます。
1.請求通知
1~2回滞納すると届きます。「引き落としがされませんでした。」という内容です。
2.催告書
3~4回滞納すると届きます。「支払わなければ分割して支払う権利を失う、あるいは、個人信用情報に延滞履歴が登録されます。」という内容です。
3.期限の利益喪失の通知
4~6回滞納すると届きます。「分割で払う権利を失いました。」という内容です。ここからは、今ままでのように毎月の返済は認められません。
4.一括弁済の通知
上記の「期限の利益喪失の通知」に続いて届きます。「住宅ローンの残金を一括で支払ってください」という内容です。
5.代位弁済の通知
上記の「一括弁済の通知」に続いて届きます。「あなたが払わないので、代わりに保証会社に全額支払ってもらいました。このままだと法的手続き(競売)に移ります。」という内容です。これ以降は、窓口が銀行ではなく保証会社となります。
6.競売開始決定通知
上記の「代位弁済の通知」に続いて届きます。「競売を申し立てられました。」という内容です。裁判所により競売が進められます。
どんな対処法があるの?
住宅ローンが払えな場合、主に次の4つ方法があります。
1.どこからかお金を工面して、住宅ローンをすべて払い終える。
2.家を売って住宅ローンをすべて払い終える。
3.任意売却をして競売を避ける。
4.競売になって家を失う。
それでは、どの道を選択すれば良いのか、それぞれについて見ていきましょう。
1.どこからかお金を工面して、住宅ローンをすべて払い終える。
とにかく住宅ローンをすべて払えば競売は避けられます。問題はお金をどうやって用意するかです。別の金融機関から借りられれば一時的に競売は避けられます。しかし、今度はその金融機関への支払いができなくなれば、同じように競売を申し立てられてしまいます。以上のことから、現実的な方法ではないでしょう。
2.家を売って住宅ローンをすべて払い終える。
家を売ったお金で住宅ローンをすべて払えば、やはり競売は避けられます。この方法をとる場合は次の2パターンがあります。
■家の価値>住宅ローンの残高
普通に売れば住宅ローンをすべて払えますので、問題なく競売を避けられます。
■住宅ローンの残高>家の価値
普通に売っても住宅ローンをすべて払えませんので、差額分を現金で用意する必要があります。
どちらの方法になるかは、「家の価値」と「住宅ローンの残高」の関係によって変わります。どちらの場合であっても、当協会で手続きができます。
3.任意売却をして競売を避ける。
住宅ローンの残高>家の価値の場合、差額分を用意する必要がありますが、現実的に用意できる人はほとんどいません。
そこで任意売却という方法をとります。任意売却とは、簡単に言うと、住宅ローンの残高をすべて払うことはできない場合、借入先の金融機関と話し合いをして売ることです。
任意売却をした場合、「住み続けることができる」「引越し代が渡される」「売却に係る費用を負担しない」「税金の清算ができる」など、いくつかのメリットがあります。
当協会が最も得意としている方法です。
4.競売になって家を失う。
上記の3つのうち、どれかを選ばなければ競売になり家を失います。競売になってしまうと、どの方法よりも低い金額で売られ、強制的に退去を迫られます。唯一のメリットは「何もしなくともすべてが自動的に進む」ということくらいでしょう。
どうしたら良い?
おすすめの対処法は?
多くの方が選ぶ対処法が。やはり「任意売却」です。家を売って住宅ローンをすべて払うに越したことはありません。しかし、現実的には厳しいため、できる限りの最善の方法として任意売却を選ぶのです。
考え方としては、「まずは競売を避けることを優先して、そのうえでご自分が現実的に実現できる方法を選ぶ。」そう考えれば、最悪の結末を迎えずに済みます。