同じマンションで競売が続くこともよくあります
こんにちは、任意売却コンサルタントの浜崎です。
任意売却に長く携わっていると、同じマンションの
別の部屋の方からの相談を受けたり、その部屋が
2度目の競売だったりすることがあります。
今回は数年前に私が任意売却したマンションの
別の部屋の方で、しかも過去に一度競売になっていたという
お部屋を買われた方からの相談です。
東京都にお住いの川崎由紀子さん(仮名)から
アンケートを送っていただきましたのでご紹介します。
川崎さんは現在50代で、病院で看護補助の仕事をしており、
数年前に都内の便の良いところに中古でマンションを購入しました。
お部屋は広さの割にそれなりの価格でしたが、特に肉親もなく、
一人暮らしだったので終の棲家のつもりで購入を決めたそうです。
ローンも35年で組みましたが、周辺のアパートの家賃より安く、
仕事も順調だったので頑張って支払っていけると思いました。
ところが、それから5年の月日が流れたころ、川崎さんは日々の
激務に体調を崩し、仕事を休みがちになって来ました。
何とか仕事に復帰しようと通院したり、いろいろと努力しましたが、
逆に日々体調は悪くなり、ついには出勤できなくなってしまいました。
原因はストレス性のうつ病でした。
当然、すぐに住宅ローンの支払いに困窮し、気づけば
その支払いや生活費のために消費者金融から500万円もの
借金をしていました。
隣近所の手前、マンションの管理費だけは支払っていましたが、
固定資産税の滞納が始まりました。
このままではせっかく購入した大切な自宅が競売になってしまう…
それが間もなく現実のものとなる恐怖に夜も眠れず、
川崎さんは日々減っていく預金残高を見つめながら精神的に
どんどん追い詰められていったのです。
そんな時、夕方のニュース番組で「任意売却」という
方法で競売を回避した方を目にしました。
任意売却について全く知らなかった川崎さんはすぐに
パソコンで検索し、全日本任意売却支援協会にすぐに相談に来られました。
相談時にマンションの登記簿謄本を見ると、なんと
以前私が任意売却したマンションの別のお部屋でした。
そして、さらに所有者の履歴を見ると川崎さんが購入する前に
一度競売になっており、落札した不動産会社から川崎さんは
購入をしていたのです。
川崎さんは前に部屋が競売になったことは知らなかったようで、
とてもびっくりされていました。
しかし、逆に良いこともあります。
一度競売になっているので川崎さんは相場より安く購入出来ており、
今回再度売却する際も思ったより評価が伸びそうでした。
川崎さんは住宅ローンの滞納が始まったばかりで、
すぐに販売活動し購入者が見つかれば競売の申し立て自体を
回避できる可能性がありました。
川崎さんと相談後、すぐに販売活動を開始し、予想通り
全額返済できる良い買主さんをすぐに見つけることが出来ました。
今回、買主との交渉も上手くいき、ローンの完済だけでなく、
税金の滞納分や引越費用分も十分に確保することが出来ました。
その後、決済を無事に終えた川崎さんは大変喜んでおり、
当協会に相談後、ひどかった不眠やうつの症状もかなり改善してきたそうです。
今は新しい住居に引越し、また仕事を始めようと面接に忙しい
毎日を過ごしているとのことです。
マンションの販売会社が、同じような収入の方に住宅ローンを
組ませて販売していることが多いので、社会情勢や家族構成が
同じように変化すると、同じような時期に支払いが苦しくなることが多いのです。
自分たちが特別に不幸になっているわけではなく、皆さん同じように
苦しんでいることが多いのです。
一人や家族だけで悩んでいるより、少し視野を広げて解決策を
探してみましょう。
何もしないよりきっと何か良い解決方法が見つかるはずです。
おわり
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