投資マンションの任意売却について

任意売却コンサルタントの生山です。

先日任意売却された方のお話をします。

 

千葉の柏木さん(仮名)は、市内に3階建てのビルをお持ちでした。
1階と2階は事務所として法人に賃貸していて、そこから賃料収入を得ていました。

 

 

3階部分に、自分の家として住んでおられ、

いわゆるオーナーとして奥様と娘さん2人の計4人で暮らしていました

 

 

1階と2階の賃料収入は、月額60万円近くあり、

柏木さんも個人事業主として、自宅近くに喫茶店を経営されていました。

 

 

柏木さん曰く、喫茶店は趣味でやっているようなもので、収入はトントンだったそうです。

 

 

喫茶店経営

 

つまり、喫茶店の収入よりは、家賃収入を軸にした生活をされていたのです。

 

 

ところが、一昨年の暮れに、1階と2階を借りていた会社が突然倒産して出ていくことになりました。

柏木さんは、その事態に驚きながらも、次に借りてくれる方を探すべく急いで募集をかけました。

 

 

しかし、1階と2階の両方を借りてくれる方は見つかりません。

2ヶ月、3ヶ月と過ぎ・・・収入がゼロになると、

喫茶店の売り上げだけで生活していかなくてはなりません。
プラスよりもマイナスの月が多く、

貯金を切り崩してしまう事態が発生し出しました

 

 

さらには、飲食店の開業と事業資金を、

このビルを担保に銀行から借りていたため、そちらの支払いが出来ない状態に・・・。
当然、銀行は返済を要求してきて、柏木さんは、どうにも回らなくなっていきました。

そんな時に、インターネットで当協会のサイトを見つけて、すぐにご相談にいらっしゃいました。

 

 

「何とかならないだろうか。」

「できれば売りたくないんだ。」

「このまま住み続けたいんだ。」

 

 

そう、お話くださいました。

 

しかし、柏木さんからお話を聞けば聞くほど、収支が合わないのです。

 

例えばリースバックで投資家さんに買って頂いて住み続けられたとしても、

投資家さんにお支払いする家賃が捻出できないのです。

 

 

理由としては、建物が大きく売却代金が高いので

その分がお家賃に跳ね返ってしまうのです。(家賃設定が高くなる)

 

 

ただ、一家4人が暮らすだけならば、

近くの賃貸物件にお住まいすれば、お支払いできそうでした。

 

 

我々は、正直にきちんと収支と支出のバランスもお話しして、

何が一番、柏木さんにとって良いことなのかをご提案致しました。

 

 

柏木さんには耳の痛いお話だと思いましたが、

本当に今のお住まいに住み続けるのが、柏木さんにとって幸せなことでしょうか。

 

 

それを伝えたところ、柏木さんは、売却という形で自宅を手放し、

近くの賃貸物件に引越す選択をされました。

 

 

私たちは、その思いを受け止めて、すぐに担保をつけている銀行と相談して、

任意売却で進めていくことにしました

 

 

 

ただ、建物が非常に大きく、なかなか買主さんが現れませんでした。

しかし、なんと近くに住む投資家さんが事業用として購入することになりました。
買主が現れて大喜びだったのですが、更に驚いたことに、

なんとその投資家さんと柏木さんはお知り合いだったのです。

 

 

投資家さんは、柏木さんのピンチを聞きつけて、

なんとかしたいと思って必死にお金をかき集めてくれたのです。

 

 

契約の場は、皆さんの喜びと感動と感謝の想いが入り混じって、

思わず私も泣いてしまいました。

 

 

後日、落ち着いた時に柏木さんにお伺いしたところ、実は、

前まではお金が原因で家の中がギスギスして、全然幸せじゃなかったとおっしゃってました。

 

 

それが、今では、負担なく過ごせて、お金にも悩まなくなり、

家族の関係も良好で、本当に幸せですと、目を細めていらっしゃいました。

 

 

 

私たち専門のコンサルタントは、時にはお客さんにとって、耳の痛いこともお伝えします。

聞こえの良い解決策ではなくて、今、抱えている問題の本質を解決していきましょう。

 

 

投資収益物件の任意売却

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