住宅ローンの保証料と保証会社の仕組みってどうなってるの?

みなさん、こんにちは。
全日本任意売却支援協会の浜崎です。
さて今回は保証会社について考えてみたいと思います。
ほとんどの方は住宅ローンを借りる際に保証会社に加入します。
加入するということは当然費用(保証料)が発生します。
支払い方法は二通りです。
1)住宅ローンの金利に保証料分の金利を上乗せして支払う
2)借りる時に一括で支払う(一般的に借入金額の2~3% 3000万の場合60~90万ほど)
そもそもこの保証料って何でしょう。
皆さんが支払いに困った時に代わりに住宅ローンを支払ってくれる?!
違います!!
保証料を保証会社に支払うのは皆さんですが、
保証会社が保証するのは皆さんに対してではなく銀行に対してなのです。
銀行は法律によって一定の自己資本比率の維持が求められています。
しかし住宅ローンの貸倒れが発生すると自己資本比率にマイナスの影響を及ぼします。
そのリスクを軽減するために保証会社に一括弁済させるのです。
(※もちろん保証会社なしの銀行もあります。都市銀行は上記のような体制です。)
そしてその保証会社はみなさんに弁済した分を全額請求してくるのです。
当然、全額の返済が難しいため、競売手続きに移行していきます。
「なんだ、銀行が損しないだけじゃないか」
となりそうですがそうではありません。
各銀行は住宅ローンを取り込もうと必死に商品を作りこんでいます。
よって保証料が高過ぎると貸付残高は増えていきませんから
保証料率は保証会社も損をしないギリギリの数字に設定していることでしょう。
保証会社の利益構造は単純に言うと
①保証料 - ②銀行への代位弁済代金 + ③競売および任意売却他からの代金回収
です。
これに諸経費等(人件費等)を差し引いて利益がある程度出ている状態を維持できる
保証料を設定するのです。現在でいうと2~3%が妥当なのでしょう。
ちなみに保証会社にご勤務されている方の多くは
銀行から出向もしくは定年後に再雇用された方々です。
銀行の雇用の受け皿にもなっているのだと思います。
(もちろん保証会社によってまちまちですので一概には言えませんが)
都市銀行の保証料の背景とはこのようなものです。
そういう意味では債権者(保証会社や債権回収会社)も必死なのです。
私達はこのような背景の中で保証会社のご担当の方
もしくは業務委託先の債権回収会社のご担当の方と価格の交渉をしています。
今日は個別事案ではなく全体像についてのお話でした。
以上
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