リースバック後、社会人になった息子による買戻し
皆さん、こんにちは。
全日本任意売却支援協会の中井です。
今回は、一旦投資家に買っていただき、数年後にお子さんが買い戻した方の
お話をさせていただきます。
Kさん(男性:50代)は、奥様と息子さんの3人で宝塚のマンションに
住んでおられました。
40代半ばに会社が倒産し、転職をすることになったKさん。
すぐに再就職先が決まったものの、収入は以前よりも減ってしまいました。
当時、息子さんは大学三年生になったばかりで、卒業まで約2年。
あと2年頑張れば、学費も掛からなくなるので、「収入が減ったけれども、
何とかなるだろう」と考えておられました。
実際、転職しても住宅ローンやマンションの管理費、固定資産税なども
滞納することなく、きちんと支払っていました。
しかし、翌年、Kさんが交通事故で大けがを負い、仕事を休職せざるを
えなくなってしまいました。
入院費、通院費などは、貯めたお金から支払っていましたが、
休職期間中は、更にお給料が減ってしまったので、住宅ローンや管理費などを
支払うのが、苦しくなってきてしまいました。
奥さんはパートを、大学生の息子さんもアルバイトをし、
Kさんを支えてこられましたが、事故から約6か月後、
とうとう住宅ローンを2ヵ月、滞納してしまいました。
当協会に相談に来られた際、Kさんは「仕事復帰も出来たし、何とか
住み慣れたこの家に住み続けたい」と強くおっしゃっていました。
そこで、話し合いの結果、一度投資家の方に買っていただき、家賃を支払って
住み続け、将来息子さんが住宅ローンを組んで、買い戻すことに決まり、
その条件で買ってくれる投資家の方を探しました。
ご希望を叶えるために、早急に販売活動を開始し、何人かの投資家の方に
内覧に行っていただいたのですが、投資家の方が提示する家賃と、
Kさんが希望する家賃に差があり、予想以上に難航してしまいました。
再度、Kさんに当協会に来社していただき、お話をお聞きしたところ、
「実は、仕事復帰したものの、会社に居づらくなって、仕事を辞めてしまったのです。
今、仕事を探している最中なので、出来るだけ家賃を抑えたくて…」とのことでした。
Kさんのお気持ちをそのまま投資家の方にお話しし、再度検討してもらったところ、
お一人の投資家の方が、Kさんのご希望する家賃に近い金額を提示してくださり、
その方に買っていただくことになりました。
数年間、家賃を支払って住み続けた後、今年、無事に息子さんが
ご自宅を買い戻すことができ、Kさんから「交通事故に遭った時は、
不安しかありませんでしたが、自宅に住み続けることができ、こうやって
息子が買い戻してくれて、本当に良かったです」とおっしゃっていただきました。
今回は、滞納後すぐにご連絡をいただいたことだけではなく、
息子さんのご協力がとても大きかったのですが、Kさんの笑顔が見ることができ、
お手伝いをした私たちも、とても嬉しい気持ちになりました。
終わり
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