競売になると、そのことが知れ渡ってしまうの??
こんにちは。 全日本任意売却支援協会の大石です。
先日、「競売になったら、そのことが近所に知れ渡ってしまうのですか?」
という質問を頂きました。
家族のプライバシーに関わることですので、不安になりますよね。
ポイントになるのは、「競売の申し立てがなされる前かどうか」ということです。
・競売の申し立てがなされる前
住宅ローンを滞納する前、もしくは、住宅ローンの滞納1、2度程度であれば
金融機関は競売の申し立てを行っていません。
この段階で任意売却のご相談を頂いた場合、こちらから金融機関に
「任意売却を行いたい」とお話します。
金融機関にもよっては、任意売却をしたいと伝えることで、競売への手続きが
ストップされ、任意売却を行う期間をみてもらえることもあります。
この期間内に任意売却が成立すると、裁判所への競売申し立てがなされる
ことがなく、ご自宅の情報は公開されることはありません。
・競売の申し立てがなされた後
(1)裁判所での情報公開
競売の申し立てが裁判所になされた場合、まず、ご自宅の情報が裁判所で公開
されます。基本的には所在地のみの公開ですが、登記簿謄本を確認することで
所有者のお名前もわかります。
ここまで調べるのは、通常、不動産会社と考えられるので、情報が広く知れ渡る
ことは考えにくいです。ただ、これ以降、ダイレクトメールが届いたり、訪問業者
が来たりということが予想されます。
なぜ情報公開されるのでしょうか?
競売になるというのは、ローン等の債務が返済不能になっているということですね。
お金を貸している側からすると、回収できない事態ということですから、
対象不動産が競売で換金された場合には、貸したお金を回収しなければなりません。
そのため、裁判所は、「この不動産を競売にします。回収が必要な方は申し出て
くださいね」と呼びかけるわけです。
(2)裁判所、インターネット等での情報公開
さらに手続きが進むと、裁判所職員が自宅の調査に来ます。この時、室内外の写真も
撮られます。この調査結果は、競売の日程が決定し次第、インターネット等でも公開
されることになります。
そうなると、(1)裁判所での情報公開 より、広く情報が公開されます。
ここまでをまとめると、
競売申し立て前に任意売却のご相談を頂き、任意売却が完了すれば
情報が公開されることはなく、プライバシーの心配はほとんどありません。
また、競売の申し立てがなされた後であっても、裁判所での情報公開の段階で
あれば、ごく一部にしか知られることはないでしょう。ただし、訪問業者がご自宅
に来ることを不審に思われる可能性は残ります。
つまり、任意売却のご相談が早期であれば、プライバシーを守れる可能性が高い
ということです。
ご検討中の方はぜひ、参考にしてください。
おわり
住宅ローンと任意売却について
住宅ローンに関するQ&A