競売！開札1日前！任意売却での逆転
こんにちは、任意売却コンサルタントの浜崎です。
競売の取下げは制度的には開札日の1日前まで可能です。
しかし、「可能」と実際に「出来る」は別物です。
当然、債権者（銀行など）が取下げに応じてくれないとダメですし、
購入者が見つかり、売買が完了しなければ任意売却は成立しません。
今回は、開札の1日前に無事任意売却が出来た方から
アンケートを送っていただきましたので、ご紹介させて
いただきます。
神奈川県にお住まいの石崎友則さん（仮名・43歳）からの
メッセージです。
石崎さんは地方から就職で上京され、職場で知り合った奥様と
結婚し、お子さん２人にも恵まれました。
家庭生活は円満でしたが、若い頃からのギャンブルが止められず、
次第に借金を重ねるようになりました。
当然、住宅ローンの返済も苦しく、滞納をするようになり、
いつしか夫婦関係もお金のやり繰りが原因で
上手くいかなくなってしまいました。
夢のマイホームを手に入れてから５年、離婚を前提に
話し合いながら任意売却を進めていくことになりました。
石崎さんはすぐに家を出て、別居をすることになりました。
家には奥様とお子さん達が残りました。
当、全日本任意売却支援協会に相談後すぐに
債権者と連絡を取り、任意売却を成功させるために、
販売活動を開始しました。
事前に私も確認しましたが、私も築５年の新しい家ですし、
場所も角地で日当たりも良かったので、
当初すぐに購入希望者が現れると思っていました。
しかし、何組も何組も内見しましたが、なかなか
良い返事が聞かれません。
石崎さんに自宅の状況を確認したところ、どうも、離婚を機に
自暴自棄になった奥様は部屋の片付けを全くしなくなり、
床にも荷物が散乱しているとの事でした。
しかし、別居しているご主人が勝手に片付けるわけにも
いかず、なんとか奥様にも協力してもらうよう話をしました。
しかし、その後も内見は続きましたが、購入希望者は現れず。
ついに入札期間が開始されました。
石崎さんには現状報告をし、もう現金決済できる購入者が
現れないと競売回避は難しい旨をお伝えしました。
そして開札日まであと１０日と迫った時、
ついに購入希望の連絡が入りました。
それは買取りを希望する不動産会社からでした。
事前に確認すると、現金決済可能で、何とか開札前には
間に合い任意売却が成立するとのことです。
債権者にすぐ連絡すると、これまで何度か任意売却を
成功させていた担当者の方でしたので、本来はお断りする
期間であるところを何とか受け付けて頂けました。
あとは、決済日までに奥様達が無事に引っ越せるかどうかが
成否を決めることになります。
しかし、ご自宅はいわゆる“ゴミ屋敷”のような状態になっており、
しかも決して引越しのモチベーションは高くない奥様達に動いて
もらわないといけないのです。
石崎さんには、最大限の協力をお願いすると共に、
出来なかった場合の厳しい結果もお伝えしました。
そこから、石崎さんの心にも火がつき、
今までののんびりした対応とは変わりました。
積極的に奥様達の元を尋ね、新居を一緒に探し、引越屋の
手配まで会社を休んで行いました。
そして競売の開札日の７日前に契約を完了し、
２日前に引越しも無事に完了しました。
最終的に決済を行ったのは競売の開札日の１日前でした。
石崎さんに決済日に奥様達の状況をお聞きすると、
「みんな競売を回避できて本当に喜んでいます。
引越し先も近くに良い所が見つかったので、
子供達も環境を変えることなく学校に行けています。」
との事でした。
何か問題があれば即、競売決定という厳しい状況の中で、
最後まで付いてきてくれた石崎さん、細かな事は後回しにしてでも
決済を優先してくれた買主さん、そして期限を最大限延ばしてくれた債権者様。
どれが欠けても任意売却は出来ませんでした。
私も長く任意売却の仕事をしていますが、
これだけギリギリでの成立はあまり無いです。
今回はそれだけ、任意売却が成立した時の喜びも大きかったです。
「最後まで諦めてはダメです」といつもお伝えしていますが、
本当にそれを実感できる任意売却でした。
おわり
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