管理費の滞納。1年がかりで成立した任意売却(1)
こんにちは、任意売却コンサルタントの浜崎です。
昔から肩こりがひどく、マッサージに行ってもその時だけで、
根本の解決にならないので諦めていました。
しかし、つい最近新しく見つけたカイロプラクティックで、
根本原因を突き止めてもらい、現在万年肩こりの解消に向けて治療中です。
毎日少しずつの癖やゆがみの蓄積がのちに大きな影響を及ぼすと聞いて、
ローンや管理費等の滞納問題も同じだと思いました。
全日本任意売却支援協会には多額の管理費等を滞納し、
マンション管理組合から競売を申し立てられた方からの相談も
数多く寄せられております。
管理費等は少しの滞納なら管理組合も待ってくれますが、
滞納額が高額になると、管理組合としてもマンションの保守等
に支障をきたすので、法的な手段をとってでも回収を図ろうとします。
そして、最終的に管理組合によって競売を申し立てられ、
強制的に退去させられます。
今回はマンション管理組合に競売を申し立てられましたが、
任意売却によって無事に取り下げが出来た相談者のお話です。
埼玉県にお住いの鶴岡さん(仮名)は、前妻と暮らしていた
マンションを離婚後に賃貸に出していました。
しかし、数年前に賃借人が退去してからはリフォーム費用もなく、
再度賃貸に出すことが出来ないので、住宅ローンと管理費を
払ったり滞納したりを繰り返していました。
鶴岡さんと再婚した新しい奥様は、この負の遺産が自分たちの
妨げになっていると感じていましたが、自分達ではどうして良いか
分からず、不安と不満のつのる日々を過ごしていました。
そんな時、鶴岡さんの奥様はテレビで「任意売却」という方法が
あることを知り、早速インターネットで調べました。
色々と調べるうちに、もしかしたら自分たちのケースでも、この
マンションを処分できるのではと思ったそうです。
そこで昨年の6月に意を決して当協会に相談にお見えになりました。
鶴岡さんはまず、このマンションの住宅ローンが450万円残っていました。
そして驚いたことに住宅ローンに加えて滞納管理費等が170万円もあったのです。
鶴岡さんのマンションの査定をしましたが、築39年でエレベーター無しの
4階、駅からバスで15分という厳しい条件だったので、一番良くて400万円という
査定額でした。
債権者との話し合いも行いましたが、そもそも鶴岡さんから
何の連絡もなく、さらに前妻が連帯保証人なので、その辺の手続き
と残債務の返済計画がはっきりしていないと、何も検討できないと
いう返答でした。
鶴岡さんから債権者へすぐに連絡を入れてもらいましたが、
やはり次は前妻の連帯保証人が任意売却に同意する書面と、
鶴岡さんが毎月3万円返済するという約束を守って、実績を
数か月重ねる必要があると言われました。
ギリギリの苦しい生活をしていた鶴岡さんでしたが、もうこれ以上
長引かせるわけにはいかないと、頑張って毎月3万円の返済と
任意売却への同意に協力してもらうように前妻へ連絡を取ってくれました。
このまま、任意売却の開始を目指していましたが、最初の相談から6か月
が過ぎた昨年12月頃、今度は管理組合が何の告知もなく競売の申し立て
を行ってきました。
鶴岡さんから自主管理をしているマンションと聞いていたのですが、
実は鶴岡さんが引っ越してから管理会社が入り、管理体制が
強化されていたのです。
後で分かった事ですが、管理組合も引っ越した鶴岡さんの行き先が全く分からず、
高額に膨れ上がった管理費等の滞納金を回収しないとマンションの
定期修繕もままならないので、仕方なく弁護士を通じて競売を申し立てた
とのことでした。。
長くなりましたので、次回に続きます。
おわり
▽▽つづき▽▽
管理費の滞納に関するQ&A