ゴミ屋敷になってしまった自宅の任意売却
こんにちは、任意売却コンサルタントの浜崎です。
全日本任意売却支援協会には、家が荷物やごみで
一杯になり、いわゆる「ごみ屋敷」状態になっている
方からの相談も寄せられています。
今回は「ごみ屋敷」状態になっても、任意売却によって、
滞納税金も住宅ローンも完済出来たお客様をご紹介させて
いただきます。
神奈川県にお住いの久松さん(仮名)です。
久松さんは電気工事業を自営で行っています。
以前は仕事も次から次へ入って来て順調でしたが、
50歳を過ぎたころに心臓疾患を患い、しばらく入院をしました。
退院後、仕事には復帰しましたが、やはり体力が落ち、
前ほど精力的に仕事をこなせなくなりました。
それでも何とか住宅ローンの支払いもしていましたが、
昨年、今度は白内障と目の病気が同時に発症し、失明の危機に瀕しました。
すぐに病院に行きましたが、検査や投薬で多額の費用が掛かり、
さらにこのまま手術を受けないと失明するとの診断が下されたのです。
目があまり見えないので、仕事も休まざるを得ず、それどころか
一人身の久松さんは日々の生活にも苦労をするようになりました。
当然、収入もないので、元気な時に少し貯金していたものを切り崩して
何とか生活をしていましたが、やがて貯金がわずかになると、
住宅ローンを滞納し、次に税金を滞納しました。
銀行はやがて競売の申し立てを行い、それから久松さんは日々
競売への恐怖に怯える日々を過ごして来ました。
4か月が過ぎ、競売の開札まで残り1か月半となった頃、
久松さんはこのまま競売になることは絶対に後悔すると思い、
勇気を出して当協会に相談のお電話をかけてくれました。
久松さんは病気でほとんど目が見えない状態でしたので、
今回は面談を久松さんの自宅で行うことにしました。
私が久松さんの自宅を訪問すると、彼は家の敷地に停めた
車から出て来ました。
挨拶を済ませると、久松さんは申し訳なさそうにこう言いました。
「自宅はゴミであふれかえっており、とても中でお話しすることが
出来ません。申し訳ないですが、このまま立ち話でも良いでしょうか?」
私もたくさんの方々の相談を受けており、大抵の場合は皆さんが
思っているより汚れていないことが多いので、一度お家の中を見せて
いただくことにしました。
玄関を開けると、そこには私の想像を超える量のゴミが散乱し、当然
床は見えず、ここで生活することは困難なことはすぐに分かりました。
久松さんにどうしてここまでゴミが溜まったのか、今までの経緯を聞きました。
心臓病で入院している時に、入院期間が長くなり、収入もなくなるので
知人に相談したそうです。
すると、知人の知り合いがすぐ住める家を探しており、入院している間
だけでもいいから借りたいとの話になったそうです。
そこで、すぐに貸してあげたら、その方がどうもゴミを片付けられない方で、
退去後に家に戻ると、手が付けられないぐらいのゴミが放置されていたそうです。
知人にも連絡しましたが、知人もその方に連絡が取れず、
自分でも片付けられる量を超えていたので、それ以降は車で寝泊まりしたリ、
知人宅に泊めてもらったりして暮らして来たとのことでした。
目の手術費もなく、途方に暮れている久松さんを見ていると、
残り時間はあまり無かったですが、何とか助けてあげたいと心から思いました。
長くなってしまいましたので、次回へ続きます。
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