任意売却と離婚の事例
こんにちは、任意売却の専門相談員の浜崎です。
全日本任意売却支援協会には、
別居中に競売になってしまい、
配偶者が居住している家を売却したいという方からの
ご相談も数多く寄せられております。
今回は、任意売却によって無事に競売の取り下げが
できたご相談者をご紹介させていただきます。
埼玉県にお住いの岩下さん(仮名)です。
岩下さんは元々不動産会社に勤めており、
収入も良かったので、お子さんが生まれたのを機に
14年前自宅を購入しました。
その後、独立して不動産屋を開業し、順風満帆でした。
しかし、5年前、
病気で肝臓を悪くして、しばらく入院を余儀なくされました。
その間、売上が激減し、会社の経営が非常に苦しくなりました。
そして3年前、
ついに岩下さんは会社を閉めましたが、
50代の岩下さんを正社員で雇用してくれるところが見つからず、
派遣の仕事で働くことにしました。
この頃から、お金のことで奥様とのケンカが日夜絶えず、
お子さんにも悪影響となるということで
別居をすることになりました。
岩下さんは身の回りの荷物をもって家を出ました。
朝から夜遅くまで働き、遅れながらも
何とか住宅ローンの支払いを続けて来ましたが、
昨年ついに支払いが完全にストップ・・・
競売の申し立てを受けました。
これ以上、自分ではどうにもならないと観念した岩下さんは、
別居中の奥様と一緒に当協会へ相談に来られました。
当初、ご主人は家族の為に何とか住み続けることを
希望されましたが、住宅ローンの残りが
2,300万円以上あることと、
ご自宅がかなり不便な場所にあるということで、
投資家等の協力を得ることが難しい状況でした。
それでも何とかしようと悩むご主人に、隣にいた奥様が、
「もう売却でお願いしようよ。気持ちは分かるけど、
無理をしたら絶対にすべてが悪い方向に行くから。」
と力強くおっしゃいました。
奥様は、無理をしてお子さん達に
これからも辛い思いを続けさせるより、
「すっきりと心配のない新しい生活をさせたい」
という思いだったようです。
また、ご主人が元々不動産業界に居たので、
変なプライドが邪魔して判断が後手後手になってしまう
という事もお見通しだったようです。
販売活動を開始した当初、
借入先の銀行の提示した条件は非常に高く、
問い合わせも少なかったです。
しかし、粘り強く銀行と条件面で交渉を続けた結果、
ようやく購入希望者の条件に近づけることが出来ました。
そして、両社の条件が何とか合意に達したので、
すぐに契約を結ぶことが出来ました。
これで無事に任意売却ができます。
決済までには、仕事で忙しいご主人の分まで、
奥様が色々と動いてくれました。
大変な引っ越しも、奥様が仕事を数日休んで
何とか完了してくれました。
多くのご相談者の方に共通なのですが、
覚悟を決めた時は、女性の方が非常に行動的で強いです。
その後、無事に決済が完了。
奥様は今回の引越を機に離婚を決意されたようです。
任意売却時の頼りなさも離婚を決意する一端になったと
おっしゃっていました。
最悪の競売は回避でき、元ご夫婦それぞれが
「新しい生活に向かって頑張ります。」と
言ってくれたことがとても印象に残りました。
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