資金繰り果てに、競売を回避してリースバック(その1)

こんにちは、任意売却コンサルタントの浜崎です。

街にはクリスマスの飾りつけが溢れ、これが終わればもう年末。

お正月に向けて慌ただしくなります。

 

子供の時は、クリスマスや冬休み、お正月がとても待ち遠しかったのですが、

大人になると1年過ぎるのが年々早まっている感じがします。

いつもの日常を有意義なものにしないと、あっという間に時間が

過ぎ去ってしまうことに気づかされます。

 

 

当協会には住宅ローンのお借入れ以外の債務を負っている方から、

リースバックをしたいという相談も数多く寄せられております。

 

今回は事業資金の担保に自宅を提供し、返済が出来なくなって

しまった方がリースバックを行ったお話です。

 

東京都にお住いの松尾さん(仮名)は、元々外資系の大手保険会社

で支店長をされていました。

 

保険会社

 

当時は年収も高く、何不自由のない生活を送っていました。

しかし、いつかは独立して自分の会社を設立し、新しいビジネスを

手掛けたいという夢は持っていました。

 

そんな時、松尾さんの会社が別の大手保険会社に買収されることになり、

給与や待遇面での条件が悪くなることが分かり、これを機に退職して

自分の夢にチャレンジすることにしました。

 

 

松尾さんは元々自動車が好きでしたので、設立した会社で

中古車の輸出業を開始しました。

日本の中古車は海外ではとても人気があり、当初は大変順調に売り上げを

伸ばしていきました。

 

主にはアフリカ向けの輸出を行っており、アフリカの劣悪な道路環境でも日本車

は壊れず、在庫が足りなくなるほどでした。

 

輸出業

 

しかし、ある時アフリカ地域で疫病が急に蔓延し、経済が一気に悪くなりました。

 

当時多くの在庫を抱えていた松尾さんは資金繰りにつまり、在庫をたたき売ってでも

会社の立て直しを図りましたが、努力の甲斐なく倒産してしまいました。

 

その後、松尾さんはいくつかのビジネスを手がけましたが、どれもこれも

上手く行かず、共同で行ったパートナーにもお金を持ち逃げされてしまったのです。

 

多額の借金だけが残ったしまったので、やむなく、松尾さんはまた保険の代理店から

再出発を図ったのでした。

 

しかし一人での代理店は限界があり、思うように営業成績は伸びませんでした。

 

借金の返済と家族の生活を賄うだけのお金が手元に残らず、とうとう債権者から

競売の申し立てを受けててしまいました。

 

住宅ローンの返済は終わっていましたが、事業資金を借りる際に自宅を

担保にしていたのです。

 

自宅と事業の拠点を同時に失ってしまうと危機感じた松尾さんは、すぐに別の

貸金業者へ借金の申し込みを行いました。

 

幸いにも全額返済できる金額を別の貸金業者から借りられたのですが、

その融資を受ける際に、自宅に届いたチラシの会社に問い合わせたので、

実際に融資を受ける際にチラシの会社に高額な紹介料を払わなければならず、

その分の金額も融資に上乗せされました。

 

何とか融資金で全額返済し、競売の取り下げを行った松尾さんでしたが、

毎月の返済額が収入の半分にもなり、あと数か月でまた滞納してしまう

ことが見えていました。

 

しかし、そのことを家族には伝えることが出来ず、困った松尾さんは自宅に

住み続ける方法を探し始めたのです。

 

(つづきはこちら

 

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