投資マンションの売却について サブリース問題
任意売却の相談員の鈴木です。
「投資マンションの売却」について、
今回は、近年社会問題となっている“サブリース問題”について解説します。
投資マンションの売却についてのご相談は、年々増えてきております。
その背景として、近年、大手賃貸アパート会社にオーナーが集団訴訟を起こしたり、その問題が表面化してきたことが挙げられます。
とくに投資マンションや収益アパートの“サブリース問題“については、業界内では以前から問題視されており、いよいよ公になってきたという感じです。
※サブリースとは
「サブリース会社(不動産会社)と契約をすることで、物件を一括借り上げしてもらい、まるごと管理してもらうこと。家賃はサブリース会社からオーナーに支払われ、数年間は家賃が保証される。」
サブリース契約により、投資マンションの管理はすべてサブリース会社がやってくれるので、面倒なことをしなくても良いという利点があります。
また、数年間は入居者がいなくても家賃が保証されるので、投資マンションの購入を検討している人にとっては非常に魅力的な契約となっています。
では、どのようなことが問題になっているのでしょうか?
サブリースの問題点は、主に2点です。
①入居状況などが把握できない
②契約内容が把握できていない
①入居状況などが把握できないとは・・・
多くの場合、オーナーはサブリース会社にまるごと管理してもらっており任せっぱなしなので、いったいどういう状況なのか把握できてないことがよくあります。
例えば、「入居者がどんな人なのか」を知らないことはよくあることです。
また、家賃保証のおかげで、入居者が入っていなくてもサブリース会社から家賃が入ってくるので、そもそも入居者が入っているのどうかも把握できていないケースは珍しくありません。
「マンション自体を見たことがない」というオーナーもいるほどです。
②契約内容が把握できていないとは・・・
とくに気を付けなければならない契約内容は2つです。
(1)契約期間
(2)原状回復費用・修繕費用について
(1)契約期間
まず、契約期間は2年間の場合が多いようです。では、なぜ契約期間を気にしなければならないのか?
多くの場合で再契約時に問題点があるのです。2年が過ぎ、いざ再契約をしようとすると、“家賃の保証額の見直し”があります。
通常、賃貸マンションや賃貸アパートは、建築後は時間が経つとどんどん家賃が下がっていきます。それに合わせて、家賃の保証額も下がる場合がほとんどなのです。場合によっては、再契約されない場合もあります。
それにもかかわらず、オーナーが銀行に返済する毎月の金額は変わりません。そのため、赤字となるケースが多いのです。
こうなってしまうと、せっかく購入した投資マンションの売却を検討せざるを得ません。
(2)原状回復費用・修繕費用について
“原状回復費用と修繕費用”の問題もあります。
入居者が出て行った際にはやはりある程度のリフォームが必要です。原状回復費用とはこのリフォーム代のことです。
また、建築後十数年後には、建物全体の修復が必要になります。これが修繕費用です。
この2つの費用については、多くの場合サブリース会社が契約書で指定しています。仮に、指定されていない工事業者にやってもらおうとすると、契約違反としてサブリース契約を打ち切られることがあります。
以上ように、投資マンションの問題点が表面化してきており、売却せざるを得ない状況になってきているオーナーが増加しているのです。
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