本当に伝えたい任意売却のデメリット
全日本任意売却支援協会の松山です。
任意売却をするうえでのデメリットは、
非常に多くの方々から聞かれる質問です。
ただ、その前にまず、みなさんに伝えたいことがあります。
住宅ローンは滞納しないほうが良いということです。
そのうえで任意売却をした場合のデメリットをお話しします。
当然のことですが、
できることなら住宅ローンは支払い続けたほうが良いですし、
任意売却はしないほうが良いです。
なぜなら、マイホームは大切な資産だからです。
また、滞納せず住宅ローンを支払っている場合なら、
任意売却をするには次の2つのデメリットがあるのも理由です。
1.競売になる可能性がある。
任意売却をするためには、住宅ローンを3~6か月滞納している状況が必要です。
しかし、この状況になると通常、銀行は競売を申し立てる準備を始めます。
そこで、こちらから「任意売却をしたい」と伝えることで、
銀行は一時的に競売の申し立てをストップします。
そして、任意売却をする期間(およそ3~6か月)を設けます。
一時的に競売を待ってくれるのです。
ただし、その間に売却できなければ競売を申し立てます。
これはリスクとも言えます。
2.個人信用情報に延滞履歴が記される。
住宅ローンを滞納すると、
銀行は個人信用情報に”延滞”という履歴を記します。
この履歴がつくと、新たにローンを申し込んだり、
クレジットカードを作成することが困難になります。
( 任意売却のメリット・デメリット )
一方で、次の2つのどちらかに当てはまる場合は、
真剣に任意売却することを考えてほしいです。
1.すでに住宅ローンを滞納してしまっている。
すでに住宅ローンを滞納しているのならば、
すぐに任意売却をするか検討してください。
なにもせずに3か月以上経ってしまうと、
競売を申し立てられるおそれがあります。
そうなる前に、行動を起こしてほしいです。
2.今は大丈夫だが、今後支払いが苦しくなりそうだ。
判断が難しい状況ですね。
大切なマイホームですから頑張って支払い続けたいものです。
ただし、住宅ローンの支払いが生活を圧迫するような場合は任意売却を検討してください。
以前、このようなご相談がありましたので、
知っていただきたいと思います。
その人は、家計が苦しいながら、
なんとか住宅ローンを支払ってきました。
一大決心して買ったマイホームです。
「なんとしても守りたかった・・・」と言っていましたが、これは当然のことです。
しかし、住宅ローンを支払うために、
娘さんが大学を1年で中退しました。
誰もが知っている有名大学です。
娘さんは一生懸命に受験勉強をしたと思います。
それでも娘さんは、誰かに言われた訳ではなく、
自分の意志で中退しました。
なんとかマイホームを守ろうとしていた両親を見て、
「私が働けば楽になるだろう」と思ったのです。
家族思いの心優しい娘さんです。
しかし、これは仕方がないことだったのでしょうか?
そもそもなぜマイホームを購入したのでしょうか?
家族の幸せのため?
自分の見栄のため?
娘さんが一生懸命勉強して入学した大学を辞めてまで、
家を守る必要があったのか?
結局、この方は任意売却をしました。
娘さんが中退したときには、
すでに住宅ローンを4か月ほど滞納しており、
もうどうにもならない状況だったのです。
幸いなことに、引越し代が確保できたので、
新しい生活をスタートさせることができました。
ここで思うのが、
もし、冷静に「何が大切か」を見極めていたら、
違う結果になっていたでしょう。
私がいつも思うのは、
「もっと早く相談してくれれば・・・」ということです。
任意売却をする、しない、にかかわらず、
「あのとき早めに相談して良かった。」となることを願います。
おわり
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