選択肢を提供するということ

こんにちは。一般社団法人 全日本任意売却支援協会の松山です。

 

私たち相談員が、住宅ローンの返済に困られ任意売却の相談に

来られた方に対してご提案を行う際に、注意していることがあります。

 

それは、できる限り“選択肢を提供する”ということです。

 

昨年、出版された本で“選択の科学”というものがあります。

人は誰しも「選択したい」という欲求を持って生まれてくる。だから、選択は人

間の本能であるということが、様々な実験の結果をもとに語られています。

 

その検証の1つとして動物園の動物の寿命の短い理由が挙げられています。

檻の中で暮らし、当たり前のようにエサを与えられ、自己決定権を失ったことが

大きな要因だとあります。

 

また、経営者すなわち社長の寿命の長さも例に出されています。

確かに社長は、何かを決定することが大きな仕事のひとつですから、理解できますね。

 

一方、“豊富な選択肢は必ずしも利益にならない”とも書かれています。

ジャムの研究、またはジャムの法則と呼ばれるもので、ジャムの品揃えが多いときより、

少ないときの方が、お客様がジャムを買う確率が高かったという研究結果があるといいます。

 

日用品の大手、P&Gでは26種類のシャンプーを15種類に絞ったことで、

売上が10%上がったそうです。

 

残念ながら、任意売却の相談の場合、選択肢は決して多くはありません。

 

そもそも、住宅ローンなどの返済をしていないわけですから、

そこからウルトラC的な提案などは、やはりできないわけです。

 

その中で、住み続ける可能性があります。引越し代を捻出できる可能性もあります。

競売になってもあと6ヶ月は住み続けられる可能性があります。どうされますか?

とできる限り、選択肢を提供するようにしています。

 

間違っても、 “住宅ローンの貸主である銀行の判断で決まるから、

「これしかできません」ということが無い様に務めたい”と考えています。

 

今日も2件の相談を担当します。

できる限り、選択肢を提供できるように考え、提案したいです。

 

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