リースバックだけが解決方法ではありません

みなさん、こんにちは。

全日本任意売却支援協会の鈴木です。

 

さて本日は親族間売買についてです。

Aさん(さいたま市在住)の年齢は70歳。

ご相談の物件はご自身が酒屋を営んでいるマンション1階にある店舗でした。

そもそもその店舗を取得した経緯は以下の通りでした。

 

Aさんのお父さんの代からその土地を借地として借りていました。

そこでお父さんも酒屋を営んでいたのです。

 

しかしAさんがしばらくしてからその酒屋を継ぎ、

相続した旨をいざ地主にお話をして契約の再締結をしようとしたところ、

もともと借地は買い取ってもらう話だったとのこと。

 

時はバブルの時代。

Aさんは銀行からの借入で地主から土地を買い取り、

すぐさま建設会社へ売却し等価交換として3戸無償で区分マンション

と店舗を貰い受けました

 

借入はなかったのですが、

コンビニの出店のあおりを受けて売り上げは激減

また国民年金の加入もしていなかったため、年金の受け取りもありません。

 

そこに長年滞納していた税金の差し押さえにより、

ついに売却せざるを得ない状況になったのです。

 

最初はリースバックで投資家さんに買っていただくことを望まれて

いましたが、ご家族にご購入していただく親族間売買をご提案。

 

提案理由としましては、税金の額はたかがしれていること、

バブル時代の取得のため譲渡所得税の課税の恐れもないこと、

何よりもAさんの生活の拠点であり、稼ぎの源泉であるこの店舗

の家賃を滞納した場合に退去させられてしまうことはなんとしても

避けなければならないことが挙げられました。

 

 

そこで私は事前に金融機関に打診をし、概算年収で信用情報に

問題ない場合にどれ位の条件が出るかを確認

 

その上でAさんとよくよく打合せした上で、息子さんにご購入

検討のお話をさせていただき、結果成約に至りました。

 

リースバックといえども早計は必ず問題の先送りになりかねません

今回の問題であと10年Aさんには酒屋を頑張っていただきたいものです。