傷ついた子どもの心
みなさん、こんにちは。
任意売却コンサルタントの新井です。
あっという間に花見の季節も通りすぎ、
週明けからは気温が高い状態で安定しそうですね。
今度は、あっという間に夏の到来となるのでしょうね。
今回は、訪問業者について書きます。
今週ご相談に来ていただいたAさんの奥様から伺ったお話です。
Aさんは、大阪市内に家族5人で暮らしておられます。
夫婦共に今まで頑張ってお仕事をされ、
子ども3人も特に何不自由なく育てて来られました。
しかしながら、2年前、自営業をされていたご主人が脳梗塞を患い、
一気に収入が途絶えてしまった為、住宅ローン、税金共に
支払いが出来ない状況に陥ってしまい、自宅が競売にかけられたのです。
来社された際、奥様は子ども3人の為に、何とか環境を変えずに
このまま住み続けたいとお話しされました。
その際に、奥様が数枚の名刺を出してこられ、実は・・・・
と、悲しそうな顔をして私にこうお話しされました。
奥様が持っていた名刺は、裁判所の情報を見て、
直接自宅へと訪問に来た業者の名刺でした。
その中の1社が行った行為により、中学生の娘さんが
深く傷ついているとの話を涙ながらに私にお話されました。
奥様の話によると、その日、自宅にいたのは中学生の娘さんと、
小学生の息子さんの2人。
そこへ、とある訪問業者が尋ねて来て、娘さんが両親がいない事を告げると、
訪問業者が「この資料を親に渡しといて」と言って、任意売却に関する事や
競売に関する書類を娘さんに渡したとの事。
さらに、その訪問業者は続けて娘さんに「家の事お父さんから聞いてる?」と
問いかけたそうです。
そして、何も知らない娘さんに対して、さらに「今、家がどんな事になってる
のか知らんの?」と言ったそうです。
娘さんは中学生。
突然のことに加え、見知らぬ業者の人から、家のことを言われて、
大きな不安を感じられたことでしょう。
訪問業者が来ていたその日、
奥様が自宅に戻ると、娘さんは今まで見たことがない不安そうな表情で、
「何かあったん?」と聞いてきたそうです。
経緯を聞いて奥様もショックを受けられました。
Aさんご夫婦は、今後の目処を立ててから、お子さんにきちんと
説明したいと考えておられた矢先のことだったそうです。
今まで、訪問業者にまつわるトラブルは数多く聞いておりますが、
お子さんに対して、配慮のない言動をしたというのは、初めて聞きました。
子どもは、大人が思っている以上に家族の事を心配してくれるもの。
傷ついた心はすぐには、癒してあげられません。
ですが、少しでも早くこの子が元気と笑顔を取り戻せる様に、
私も全力で協力をしたいと思います。