競売前日の任意売却。相談のきっかけは中学生の息子さん!
全日本任意売却支援協会の生山です。
今回は、競売になる前日に任意売却できた方の事例をお伝えします。
江川一郎さん(仮名)は、ガソリンスタンドにお勤めの50歳。
千葉の実家の近くで、13歳になる息子さんと2人で住んでいました。
3年前に離婚をして、男手一つで息子さんを育てておりました。
しかし、元々、奥さんの収入に助けられながら住宅ローンを払っていたので、
離婚してからは本当に大変だったそうです。
特にお子さんが中学に上がった1年前、教育費などで急速に収支バランスが悪化。
お子さんのために頑張りながらも、住宅ローンを後回しにしてしまったのです。
そして、銀行から一括請求、代位弁済、競売開始決定と、
どんどん悪い方向に進んでいき、とうとう競売の入札スケジュールが出たのです。
家に色々な人が、家を売りませんか?と毎日ように来出して、
手紙や封書もどっさり届いて、江川さんは、もうイイや、
と半ば自暴自棄になったそうです。
そんな江川さんを救ったのは、何と13歳の息子さんでした。
毎日家に届く封筒をお父さんに内緒で開封。
自分の家の置かれた状況をつかみ、離婚したお母さんに連絡を取ったのです!
別れた奥さんから全日本任意売却支援協会に連絡が入ったのは、
競売入札の20日前でした。
すぐに面談に来ていただき、江川さんに会えたのが入札の18日前。
債権者に連絡をして、もうとにかく色々な方に協力を求めて、
任意売却の契約にこぎつけたのが入札の9日前。
競売取り下げ費用を準備して、債権者にお金をお支払いしたのが、入札の前日でした。
自暴自棄になった江川さんに、任意売却と競売との比較を理解してもらうこと。
時間がない中で、協力者が見つかること。
江川さんが、逃げずに、仕事を休んで、契約決済に立ち会ってくれたこと。
そして、何より、息子さんが手紙を見て、別れたお母さんに電話したこと。
どのひとつが欠けても任意売却は成立しなかったし、
どれだけ私たちが頑張っても届かなかったと思います。
ですから、任意売却を成立させるためには、
当事者とその周りの人々の熱い気持ちが必要なのです。
諦めたら、競売になり、残債もたっぷり残るとこるだけです。
私たちも、今回の件は、とても学ぶことが多かったです。
江川さん、本当にありがとうごさいました。
おわり
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