「家賃保証」が魅力の収益物件の歯車が狂った訳

みなさんこんにちは。全日本任意売却支援協会、
任意売却コンサルタントの松山です。
さて、今回は収益アパート、収益ワンルームマンションをお持ちの
中谷さん(仮名)の事例をご紹介します。
中谷さんは、中小企業に勤務するサラリーマン。年収は約840万円。
すでに大阪と京都に区分所有ワンルームマンションを3戸保有しています。
現時点では3戸とも空室になることなく順調でした。
が、そんな中谷さんの歯車が狂いだしたのが、半年前に購入した大阪府下の
2階建てアパートでした。
年収、勤続年数と申し分のない中谷さんは
S銀行から購入資金の全額を35年で借入。金利は4%を超えています。
金利は低くないが、長期で融資が組めたのでキャッシュフロー的に
大丈夫であろうと購入の決断をしました。
ただ、購入当時、全12室のうち、5室のみ稼働中で、7室は空き家でした。
では、なぜ半分以上も空室のアパートを購入したかというと、
販売担当者のこの言葉でした。
「中谷さん、今7室空いていますが、その7室の家賃を半年間売主が保証します」
というものでした。
半年間も保証があってその間に空室を解消できれば十分採算が合うと
見越した中谷さんでしたが、いかんせん今回のアパートは駅からも遠く、
近くに大学等があるわけではなく空室を埋めるのは容易ではありませんでした。
結局半年間で1室だけ埋まりましたが、それでも6室は空き家のまま。
これでは、ローンの支払いを家賃だけでは賄えなくなってしまいます。
困った中谷さんは勇気を出してご相談に来られましたが、実際この
アパートを購入してからは空室対策や資金繰りの心配ばかりで本業にも
悪影響を及ぼしかねない状況でした。
また何も知らなかった奥様にこの状況を打ち明けた時、奥様はひどく
ショックを受けて寝込んでしまったようです。
家族の為、家計の為を思って始めたアパート経営が
皮肉にも本業も家族も失ってしまうこともありえます。
不動産の購入は決して安い買い物ではありませんし、アパート経営も
これから人口が確実に減っていくこの国では難しくなっています。
銀行の融資が受けられるからと安易な気持ちで取り組むと大きな痛手を
負いかねないですね。
おわり
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