相続したお店の存続。負債の相続はどうすればいい?
こんにちは。全日本任意売却支援協会の谷口です。
近年、高齢化社会が進み団塊の世代と言われる日本を支えてきた人たちが徐々に定年を迎えています。
そして、高齢化社会が進むことで、必然的に起こる親から子への世代交代。親から受け継ぐものの中に不動産があり、現在では相続に関する相談が増えています。
今回は、相続とリースバックについてお話しさせていただきます。相談があったのは、大阪の老舗菓子店の田中さん(仮名)からでした。
田中さんは四代目。
三代目は田中さんの父にあたり、相談に来た2カ月前に病気で亡くなってしまい、急遽、息子である田中さんがお店を継ぐことになったそうです。
そして、父のお店とともに継いだのは、お店に関わる債務と不動産でした。
田中さんとしては、時代の流れとともに父の代から年々売上も右肩下がりで、継ぐときには継続維持することも正直厳しい状況だったそうです。 もちろん、何度もお店をやめようかとも思いましたが、「祖父・父と受け継ぎながら残してきたものを自分で終わらせることはできない」それが田中さんの最後に出した答えでした。
継続維持することが厳しい要因の一つとして、高額なローンの返済でした。
このローンは父がお店を改装し、新たに事業を展開するために借りたもので金利が高く投資したにも関わらず売上はあがらなくて負債が残ってしまい、その返済が毎月の経営を苦しめているとのことでした。
そこでリースバックにて毎月の返済や支払いを抑え、事業の継続への負担を少しでも減らせるような提案をしました。
田中さんとしてはお店の足かせとなっていた負債をなくすことができ、毎月の負担が減ることで事業の継続ができます。
父から受け継いだ思いと事業の負債。
この二つの間で自らを苦しめていたことがリースバックで解決できるのであればと、田中さんの中で辞めるのではなく続けるという選択肢が出たそうです。
”相続”と聞くと良いイメージが先行しますが、必ずしもすべてが良いとは限りません。負の遺産までもが相続の対象になります。
これから増えるであろう相続の相談に対して、不動産のプロとして良い提案をできるように日々努力をしていこうと思います。
おわり
(相続問題はケースが多様です。お気軽にお問合せください)
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