競売の入札前になんとか任意売却ができた事例
こんにちは、任意売却コンサルタントの浜崎です。
最近とても寒く、今まで毛布は使っていませんでしたが、さすがに毛布を出してきました。今までは11月ぐらいから寒くて毛布を出していたことを考えると、今年は暖冬で寒さがなかなかやってこなかったのではと改めて思いました。
今回は「競売の入札前になんとか任意売却ができた人」のお話です。
ご相談者は、千葉県にお住いの小柴さん(仮名)です。任意売却完了後にメッセージをいただきましたのでご紹介します。
さて、小柴さんは地元の駅前で夫婦2人で食堂を12年間経営して来ました。小柴さんの人柄と美味しさが評判で、地元の方々に長らく愛されて来ました。
ところが、2人だけで頑張ってきたため、奥様は今まで2回倒れ、入院されました。
その治療費や入院費がかさみ、カードキャッシングで借金をしましたが、その支払いがだんだんと増えて次第に自転車操業になってきました。
しかし、奥様の体調を考えるとあまり無理をすることも出来ず、食道の売り上げでは返済が苦しくなりました。
「このままでは、自宅も仕事も失ってしまう…」
そう思った小柴さんはインターネットで調べるうちに、任意売却という方法があることを知りました。
家が競売になってしまうことを何としても回避したい一心で、小柴さんは当協会に連絡をくれたのでした。
相談後、まず小柴さんのご自宅を訪問して査定を行いました。小柴さんの自宅は築21年で購入後一切リフォームはしていませんでした。
バブル期の建物なので、とても良い作りをしていましたが、さすがにあちこちに傷みもあり、住宅ローンを全額返済する価格では任意売却は難しいものでした。
そこで、代位弁済後に再度保証会社と交渉し、今度は相場に合わせた価格で販売活動を開始しました。
何度か内見を経て、2か月後ようやく購入希望者が見つかりました。
しかし、購入希望者の希望する金額と保証会社の応諾する金額にかなりの差があり、なかなか話がまとまりませんでした。
小柴さんの自宅は高い擁壁の下にあり、道路は挟んでいますが、日当たりがあまり良くなかったのです。
保証会社は現地に来たこともなく、町内の反対側の成約事例等で査定を行っているので、その点を考慮に入れていなかったのです。
私は現地の写真や同じ擁壁付近の事例を提出し、何とか保証会社の応諾する金額を下げました。
しかし、それでも2者の金額の溝は埋まらず、そこからさらに1ヵ月の時間が過ぎました。
そして、ようやくまた新しい購入希望者が見つかりました。今回決まらなければ、入札に入り時間がもうほとんどなくなるタイミングでした。その後、購入希望者の方とも条件について何度も交渉し、ようやく2者の金額の溝を埋めることが出来ました。
小柴さんは引っ越しをすることになりましたが、競売は回避でき、引っ越し費用も確保出来ました。また、娘さん夫婦が小柴さん夫妻と一緒に住むことを提案してくれて、新しい生活を心配なく始めることが出来ました。
残りの債務は1,000万円ほどあったので、小柴さんは自己破産手続きを取ることにしました。そして、このタイミングで初孫が生まれることが分かり、いろいろな心配事の解決とうれしい出来事がいっぺんにやってきて、小柴さんはとても喜んでいました。
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