競売を回避して任意売却が成功した事例
一般社団法人全日本任意売却支援協会の生山です。
振り込め詐欺のニュースを見たときに、「どうして引っかかるのだろう。自分だったら騙されない」と思っている方、多いですよね。私もその一人です。
絶対に引っかからない自信はありますし、自分に怪しい電話が掛かってきても見破れると思うのです。
しかし、その強い自信が逆効果になってしまった方もいらっしゃいます。
埼玉にお住いの山本さん(仮名)のケースです。
山本さんは、とある省庁に努めているキャリア官僚です。
結婚してお子さんが生まれることが分かった6年前に、住宅ローンを組んで、今のご自宅を買いました。
省庁のキャリアですから、収入も多く、ボーナスももらえておりました。
もちろん住宅ローンは欠かさず支払っていて、何も不自由のない生活を送っていたのに、ある日突然、競売になってしまったのです。
驚いた山本さんは、すぐに当協会にご相談にいらしていただきました。
お話ししていく中で、当然の疑問として「競売になる前に、銀行から催告書が届いてませんでしたか?」とお伺いしたところ、「その催告書が詐欺の手紙だと思いました」とのことでした。
「それに、自分はちゃんと給料ももらっているし、こんなことになるはずがない」と思っていたそうです。
確かに、そうですよね。
失礼ながら、山本さんには競売になってしまう要素はありません。
では、そもそも何故、競売になってしまったのでしょうか?
原因は、「給与の振り込み口座の変更」にありました。
A銀行から住宅ローンの引き落としがされていて、当初はそのA銀行に給与の振り込みがなされておりました。
この時は、全く問題ありませんでしたが、途中、B銀行に給与の振込口座を変えたのです。理由は「B銀行のほうがATMの手数料が安いから」ということでした。
A銀行にも預金があり、2年間くらいは、A銀行から問題なく引き落としされておりました。そのことが、山本さんに住宅ローンの問題を忘れさせてしまったのです。
A銀行の預貯金が底をつき、住宅ローンの支払いが自動的にストップ。
銀行から支払いの督促がいったものの、それを詐欺の手紙と勘違いし、放置。競売の通知が裁判所から届いたときに、ようやく事実だと認識したそうです。
幸いにして、あきらめずにご相談いただいたことにより、競売を回避して、リースバックをすることができました。
さらに、山本さんが将来買い戻すという前提で成立させることが出来ました。
競売を申し立てられても、間に合う可能性は十分にあります。場合によってはリースバックで住み続けることもできます。
どうかあきらめずにご相談ください。
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任意売却とリースバックで住み続ける
リースバックとは「今住んでいる自宅を一度売却して、そのまま借りて住み続ける」こと。 つまり、自宅を売却した後、買主が大家さんとなり、その大家さんに家賃を支払うことで住み続ける方法です。