『当社なら○百万円渡せますから・・・・』の悲劇
こんにちは。任意売却コンサルタントの鈴木です。
今回は、未だに後を絶たない訪問業者の
残念な事例を紹介させて頂きます。
相談者Sさんが当協会にご相談に来られたのが、今年1月上旬の頃です。
既に裁判所から競売開始決定通知が届いていました。
Sさんの希望は、ご自身でご商売もされていたので、
競売を避けて少しでも手元にお金を残したいというものでした。
Sさんのご自宅は駅から近く希少価値、流通性もあり、
任意売却の依頼を受けてから1ヶ月ほどで買主が見つかりました。
引越代もSさんの希望通りとはいかないまでも、
希望額の80%程はお渡しできるメドがたちました。
その報告と、売買契約の日程調整も兼ねて電話をすると、
Sさんからこんな言葉が・・・
「実は、自宅に訪問して来た○○○不動産が、
当社に任せてくれれば○百万円は確実にお渡しできます。うちに任せて下さい。
と言われました。手元に残せるお金は多ければ多いほうが助かるので、
鈴木さんへの任意売却の依頼は解約させてもらえませんか?」
私はSさんに「冷静に判断して下さいね。
銀行とのお話し合いの前に金額を確約することは通常できません。
こういう類の訪問業者が後々問題を起こしていますから・・・。
1日考えて、また明日お話を聞かせて下さい」と伝えました。
しかし、Sさんの気持ちは変わらず。
こちらから買主さんへお断りをいれ、
今回の当協会での任意売却は成立しませんでした。
それから、4ヶ月。
残念なことに何とSさんの自宅は競売の落札情報に載っていました。
そう、競売で落札されてしまっていたのです。
当然手元にお金を残すことも叶わずに・・・。
『○百万円渡せますから・・・』と言った業者は一体何をしていたのか??
甚だ疑問です。
訪問業者は、相談者の弱みに付け込むような
甘い言葉で任意売却の依頼を取ろうとします。
全ての訪問業者が悪いとは言いませんが、くれぐれも
「○百万円渡すから・・・」と銀行と話をする前から
そんな架空の話を持ち込んでくる業者には注意して下さい。
終わり