競売を避けるための査定

みなさん、こんにちは。

全日本任意売却支援協会の鈴木です。

 

消費税増税まであとわずか。

娘が3歳目前なのですが、おむつをどれ位まとめて買おうとか、

買い過ぎておむつ卒業したらどうしようとか、妻からの相談で実感する今日この頃です。

 

さて、本日は不動産の査定金額についてです。

みなさんはどのように不動産の販売価格を決めていらっしゃいますか。

競売になるとたくさんの不動産会社の方が、

みなさんの状況を知ることとなり不意の訪問に訪れたりします

 

当然ながらみなさんになびいてもらうために、

「高く売ります!」「安い賃料で住み続けられます!」など

甘い言葉を投げかけてくるのです。

 

Aさんもそうでした。

Aさんのご自宅の状況は以下の通りです。

 

<ご自宅>

横浜市 平成10年築一戸建て

ローン残債:2500万円(お電話相談の際は損害金・競売申立費用で300万加算)

相場:2000万円

売却基準価額:1400万円

 

当協会にお電話いただいたのがなんと入札期間は終了し、開札日の前日

もはや債権者に連絡をしても対応してもらえるタイミングではありません。

明らかにタイムオーバーでした。

 

ご相談いただくまでは何をされていらっしゃったんですかと

お尋ねすると、経緯が見えてきました。

 

 

Aさんは住宅ローンが滞納して1か月位経過した時、

いくつかの大手不動産会社に査定を依頼しました。

 

Aさんは当然ながらローンは完済したいと考えています。

そこで出てきた査定金額は3社全て2600万円だったのです。

 

これは相場より600万円高い計算です。

 

Aさんは3社ともその数字であれば間違いないであろうと

そのうちの1社に販売活動を依頼しました。

 

しかし当然ながらその値段では買い手はつきません。

その1社に6か月ほど依頼した後、

なかなか買い手がつかないため同じ査定額を出してくれたもう1社に切り替え、

200万円減額して2400万円で販売を実施していました。

 

結果としては損害金と競売申立費用が300万加算され、

落札金額は1600万円。

ローン残債は1200万円となってしまったのです。

 

一向に買い手がつかない状況に業を煮やして当協会に連絡した時は

時すでに遅しでした。

 

みなさんにご理解いただきたいのは大手不動産会社の査定額の出し方です。

私たちは競売回避を目的としていますので、実際の成約価格から逆算して

査定額をお伝えしますが、大手不動産会社は違います

 

ご依頼をいただくことを目的として査定額を提示し、

その後お客様と相談しながら値段を下げていくのです。

 

その手法についてはタイムリミットがなければ問題ないと思いますが、

このような状況の中では二重でお客様にデメリットが生じます。

 

ひとつは競売の可能性が増すこと

もうひとつはローンの残債が損害金によって増えることです。

 

このお話を聞いてみなさんどう思われましたか。

ぜひ参考になさってみて下さい。