連帯保証人になった場合のリスク事例を紹介
ローンを組む際やお金を借りる時などによく目にする「連帯保証人」や「連帯債務者」。
誰も進んでなりたいとは思わないはずが、「身内だから」「親友だから」あるいは「古くからの付き合いで」と連帯保証人や連帯債務者になってしまう方が多いのです。
連帯債務者は連帯して債務を負う為、万が一何かあった場合は連帯保証人より厳しいリスクが伴います。
では実際に、名義人本人が滞納してしまった場合はどうなるのか。
実際に連帯保証人になってしまった神戸市の田中さん(仮名)は、お兄さんが自宅を購入する際に銀行から「連帯保証人をつけてほしい」と打診があったことがきっかけでした。
その時は「まあ、ちゃんと支払ってくれるだろうから、大丈夫か」と軽い気持ちで連帯保証人になりましたが、後々、田中さんは、そんな実の兄の連帯保証人になったことで大変なことになってしまいました。
田中さんに連帯保証人としての義務が発生したのは、サインをしてから20年後のことでした。当時は独身だった田中さんも、今は家族やマイホームなど、当時にはなかった守るべきものができていました。
そんな田中さんに届いたのは、兄の借りている金融機関からの支払い通知でした。慌てて電話をするも、田中さんに告げられたのは「このまま返済ができないと、給与の差し押さえや不動産の差し押さえなど、法的手続きをとる」という内容でした。
田中さんは、自分の住宅ローンや家族の生活費を考えると、とてもじゃないけれど兄の代わりに支払うなんてできる状況ではありません。
そこでそんな息子たちの危機を救ってくれたのは、2人のお母さんでした。
お父さんは5年前に他界しており、ご実家にはお母さんが一人で生活をしていました。お母さんは、息子であるお兄さんの借金返済のために、お父さんから受け継いだ実家を売却すると申し出たのです。
実家を売却することで、田中さんとお兄さんを守ることができたお母さんでしたが、後日聞いた話によると、お兄さんとはもう関わりたくないと親子の縁を切ったそうです。
いくら仲の良い知人であっても、身内であっても、安易に連帯保証人にはなると後々リスクが伴います。
もしもなってしまった場合は、このようなリスクも事前に知っておくほうが今後の為にもなります。必ずしも田中さんのように解決できるとは限りません。
今、連帯保証人になったことでお悩みの場合、一人で考えていても解決にはいたりません。ぜひ、一度ご相談ください。