全額返済の任意売却（２）

こんにちは。任意売却コンサルタントの浜崎です。

前回「全額返済の任意売却（１）」の続きになります。

 

最初に田島さんが相談したのは近くの弁護士事務所でした。

他の多くの相談者の方も同じですが、弁護士からは自己破産をすぐに

薦められました。

 

 

しかし、田島さんはただ自己破産で逃げるのは心苦しいと思ったので

他の専門家を探そうと思いました。

 

インターネットで調べていくうちに、「任意売却」という方法があることを

知りました。

 

 

 

競売より高く売却できて、引越費用も確保できる可能性があることから、

一度相談しようと思い、当協会にお電話をいただきました。

 

まず、田島さんと面談させていただき、このまま滞納が続くと、来月には

一括請求され、その後競売の申立が行われる可能性があることをお伝えしました。

 

田島さんは何とか一括請求や競売の申立てがされないうちの任意売却を

したいという希望を持っていましたので、住宅ローンを遅れながらでも

支払うことが条件であることを説明しました。

 

今回のポイントは、３つありました。

 

①住宅ローンをこれ以上滞納すると銀行から住宅ローンの一括請求

をされてしまい、その支払いが出来なければローン金額に加えて、

遅延損害金、さらには競売の申立がされるとその費用も請求される

可能性があること。

 

②税金の滞納で市役所の差し押さえが入っており、それも40万円に

膨れ上がっていたが、全額返済しないと差し押さえの解除がして貰え

ないこと。

 

③債権者と市役所だけでもギリギリですが、お金のない田島さんの為に

少しでも引越費用を確保する必要があること。

 

そこで、今回は田島さんが出来る範囲で住宅ローンを遅れながらも支払いを

続けて、一括請求をされないうちに任意売却を完了させる目的で進めること

になりました。

 

しかし、この３つの条件を叶えてくれる買主は、高い金額で購入していただく

しかないので、長期戦が予想されました。

 

当然、その間に田島さんのローン支払いが途中で出来なくなる可能性もある

のでその場合は方針転換が必要でした。

 

販売活動を開始して、当初は内見も続きましたが、時期による差があり、

増えてはまた減るという状態がしばらく続きました。

 

販売活動も地元不動産会社やその他にも数多くの紹介を重ねて、

根気強く続けて行きました。

 

そして、最初の相談から２年が経過した時、ようやく田島さんの希望する

条件で購入を希望してくれる方が見つかりました。

 

田島さんも半分諦めている部分もあったので、お話がまとまった時は

本当にうれしそうでした。

 

それから契約や新しい新居を探したり田島さんも目まぐるしい日々が

続きました。

 

沢山の荷物もありましたが、お子さんの学校の近くに丁度良いマンション

を見つけることが出来ました。

 

最終的に、銀行の要求する債務を完済し、滞納税や滞納管理費も

全額納付することが出来ました。

 

また、田島さん引越費用を十分に確保することが出来ました。

無事に決済を終えて、田島さんはとてもホッとされていました。

 

 

 

すべての方のご自宅が高く任意売却できるとは限りませんが、

住宅ロ―ンの残額により全額返済出来ることもあります。

 

時間をかけても良い場合と逆に急がなければならない場合も

あります。

 

田島さんのようにまずは第一歩踏み出してはいかがでしょうか。

 

おわり