無謀な住宅ローン、破綻の危険性

2014年10月24日

住宅ローンに関するインターネットサイトや口コミ等を見ると、

「○○銀行は審査がゆるい。」

「××銀行は物件価格の7割までしか貸してくれず、

 100万円ほど減額されてしまった。」

など、審査に関する内容を多くみることが出来ます。

 

さらには、常識的に考えて無謀とも思えるような条件で住宅ローンを申し込み、

その結果を報告するサイトまであるようです。

 

インターネットの情報なのですべてが事実であるとは限りませんが、

「1200万円の物件を、諸費用込のオーバーローンで購入した。」

「年収270万円だけど、ノンバンクで2500万円の住宅ローンの審査に通った。」

「35歳の派遣社員だけど、1500万円の融資の許可が下りた。」

などの、書き込みがされています。

 

それに対して、

「融資されてよかったですね。」

「私も申し込む勇気が出ました。」

のように、好意的な返事がされているのを見かけます。

しかし、このような状況に対して少し危険を感じます。

 

 

もちろん、金融機関が審査の上で融資を決めたのですから、

回収の見込みがあると考えているのでしょうが、

申込者自身が無謀な借入れであると自覚があるくらいなので、

その返済は綱渡り状態であることが目に見えています。

 

 

そのため、「子供が増えて生活費が増えた。」

「高齢の派遣社員は、なかなか次の仕事が見つからない。」

「病気になって収入が下がってしまった。」

 

これらのように減収や無収入が1カ月でも起こった際に、

それだけですぐに住宅ローンの返済が出来なくなる状況になってしまう人も。

 

 

実際、任意売却の相談に来られる方の中には、

もともとの住宅ローンの返済プランが無謀と言えるものがあり、

中には購入して1年も経たず返済が破綻してしまう人もいます。

(もちろん病気やケガなど、やむを得ない理由があるケースもあります)

 

特に新築では、3割から4割の値下がりも珍しくなく、

フルローンやオーバーローンで購入した方は通常売却ができず、

競売を避けるための任意売却を余儀なくされてしまいます。

 

住宅ローン破綻を防ぐためには、収入や生活状況に見合った

無理ない返済計画でローンを組まれることが望ましいでしょう。

 

一覧へ戻る