競売のデメリット
競売は、正式には強制競売と呼ばれます。
その名の通り、裁判所の主導の元、強制的に行われる
財産処分のひとつの方法です。
そんな競売には、主に6つのデメリットがありますので、
今回のブログではそれをお伝えします。
1 市場相場よりも安く売却され、住宅ローンが多く残る
競売の落札者は通常の売却と異なり、
室内を見ることなく購入しなければなりません。
また、隣近所との境界の確認などもできません。
更に、現在の入居者がどんな人なのかなど、
不確定要素がたくさんあるなかで、落札に参加することになります。
そういった様々なリスクが買う側にあるため、
どうしても通常の売却よりも安くなります。
その結果、住宅ローンの返済が少なくなり、
残債だけが多く残ることになってしまうのです。
2 住宅ローンの返済について、債権者と話し合いができない
競売になっても住宅ローンの返済義務は逃れることはできません。
任意売却なら、生活状況報告書などを提出することで、
毎月の返済を抑えること、支払いを一旦ストップすることも可能です。
しかし、競売になり住宅ローンの残債が確定すると、
債権者と話し合いができないまま、
支払いの義務だけが残ります。
こう言った場合は、勤務先などに連絡が来たり、
場合によっては、給与の差し押さえなどが行われてしまいます。
3 強制的に退去させられる
通常の売却や任意売却なら、買主と引越し時期について
打ち合わせた上で、調整を行うことができます。
例えば、子供が学校を卒業するまで、
子供の受験が終わるまでなどのケースにも
話し合い次第では、融通がきくこともあるでしょう。
しかし、競売の場合はそのようにはいかないでしょう。
裁判所の権限の元、強制的に追い出しができ、
荷物を撤去することもできるのです。
4 立ち退き費用がもらえない
任意売却の場合、債権者が引越し代として30万円ほどを
目安に売却代金から捻出してくれます。
競売の場合、交渉次第では出る可能性がありますが、
落札者は引越し代を支払う義務は一切ありません。
5 競売になった情報が公開され、近隣の方に知られてしまう
競売になると、裁判所は落札者のために、様々な情報を開示します。
裁判所に掲示され、新聞、インターネットにも公告されます。
また、落札者がその物件の外観を見ようと、訪れることもあります。
中には、近隣の方に「どんな人が住んでいますか?」などと
聞き取りをする人もいるようです。
6 精神的なストレスが大きい
多くの人の目にさらされ、強制的に追い出しをされる競売。
家を買ったときに、自分の家が競売になるなど
考えもしないでしょう。
夢や希望にあふれ、仕事を頑張ろう!と、
意気揚々であったことでしょう。
経済的、精神的に膨大なストレスが掛かることでしょう。
通常の売却なら、「家を売った」と言います。
しかし、競売になると、ほとんどの人は
「競売で自宅を取られた」と言います。
このことでも、競売になるストレスの
大きさが計り知れると思います。
以上が競売のデメリットです。
メリットが見受けられない競売を避けるお手伝いを
引き続き行っていきたいと思います。