カードローンが影響?13年ぶり自己破産増加!
こんにちは。全日本任意売却支援協会の安田裕次です。
前回のブログに引き続き、今回も銀行の
カードローンについて述べたいと思います。
2016年度の個人の自己破産件数の速報値が出ました。
その数、6万4637件。
ピークであった2003年の24万2357件と比較すると、
70%以上も減少していることとなります。
ただ、ピーク時から減り続けた自己破産件数が、
2015年の6万3856件よりも微増ではありますが、
13年ぶりに増加に転じることになりました。
なぜ、増加したのか?
貸金業法の改正で、
利息制限法よりも高い金利での貸付における利息は、
過払いとして返金請求されるようになりました。
また、総量規制という貸出のルールの下、
年収の3分の1の範囲ではないと融資ができなくなりました。
その影響で、貸金業者の貸出残高はピーク時より
3分の1に減少しました。
貸出ができなくなった貸金業者に変って登場したのが、
銀行系のカードローンです。
減り続ける貸金業者の融資残高を横目に、
銀行系のカードローン残高は増え続け、5兆円を超え、
貸金業者の融資残高を上回る金額に逆転しました。
冒頭の倒産の話に戻しましょう。
貸金業者の融資は減り続けているのに、
銀行のカードローンの残高は増え、それに伴い自己破産件数も
増えているということは、銀行のカードローンが
その要因になっている可能性が極めて高いといえるでしょう。
命の次に大切なものといえるお金。
収入が増えない・・・
貯金がない・・・
借入れができない・・・
お金の問題は誰にとっても切実です。
自殺者が増え社会問題化した消費者金融の貸出と取り立て・・・
貸金業法の改正で、その影を潜めていましたが、
銀行のカードローンがそれに打って変わろうとしています。
今回の問題が、新たな社会問題になるのではないかと、
危機を感じるのは、私だけではないでしょう。