任意売却でも競売でも借金が残らない住宅ローンを!
こんにちは。全日本任意売却支援協会の安田です。
今回は、ノンリコースローンについてお伝えしたいと思います。
ノンリコースローンと聞いても、金融や不動産の
専門家の方でないと意味がわからない言葉でしょう。
ノンリコースローンとは、日本語では非遡及型融資と呼ばれ、
ローンの返済についてその原資となる範囲に
支払いが限定されることを言います。
もし債務不履行(支払い不能)になっても、
その範囲以上の返済義務を負わないことです。
例えば、通常の住宅ローンの場合であれば、
任意売却や競売であっても借金が残ってしまうと、
売却した後も、残債務について債権者から請求が来ます。
しかし、ノンリコースローンならその担保不動産を
売却すれば、それ以上の督促が来ないというものです。
ちなみに、アメリカではこの“ノンリコースローン”が主流で、
日本では任意売却でも競売でも残債が残る
“リコースローン”が主流です。
中古住宅の活性化についてこれまで何度か、
このブログでも述べてきましたが、
このノンリコースローンを日本でも取り扱うことになれば、
間違いなく中古不動産の流通に拍車が掛かることでしょう。
なぜなら、もし支払いができなければ売却すればいいと
考える人が増え、賃貸住宅からの転居が見込まれるからです。
先のブログでは、中古不動産の評価について述べ、
建築後20年以上経った建物は評価がゼロになるとお伝えしました。
建築後20年以上経って建物でも評価する仕組みにすることと、
このノンリコースローンで住宅ローンが組成されると、
不動産市況が活性化するのは間違いないでしょうね。
なぜなら、価値が目減りしにくい不動産を、
売却すれば請求が来ない住宅ローンで借りるわけですから。
ここまで読まれた方は、借金だけが残ってしまうと、
銀行が損をするから、ノンリコースローンの実現は
困難と思われるかもしれませんね。
私はその対策として、住宅ローンの保証料を自由に決めるという
方法で対応できるのではないかと思っています。
例えば、個人の属性や不動産の担保価値に疑問符がつく方に
対しては、保証料を多めに取ることで銀行のリスクヘッジに
なると考えるのです。
私たち全日本任意売却支援協会が取り扱う任意売却において、
相談者の方がもっとも気にされるのは、残債務のことです。
ノンリコースローンが一般化されると、任意売却はもちろん、
万一競売になってしまっても債務が残らないので、実現してほしいと願います。
更には、中古市場が活性化することで、中古不動産の価値が上がり、
そもそも任意売却をしても残債務が減ることにつながる可能性も見えてきます。
そのように考えると、ノンリコースローンは良いことばかりと
思うのは私だけではないと思うのですが・・・いかがでしょう。
終わり