情報開示が不動産取引活性化に結びつく?!
こんにちは。全日本任意売却支援協会の安田です。
中古住宅の活性化と叫ばれて久しく、
このブログでも何度も取り上げています。
欧米の不動産取引の60%以上は中古住宅といわれていますが、
日本の場合は、その半分以下という数字もあります。
中古住宅市場を活性化しようと、様々な提言をなされていますが、
その中のひとつが、インスペクションの実施です。
インスペクションとは・・・
「専門性を有する第三者による建物検査」のことを言います。
第三者の検査が入ることで、その中古住宅の価値が明確になり、
中古不動産の流通に拍車を掛けようという狙いのようです。
ただ、これには大きな問題があるのです。
その問題とは・・・
そもそも、売主がインスペクションを受けたがらない!
なぜか・・・
もし、インスペクションを受けて不具合が見つかったりした場合、
市場価格よりも安値で買い叩かれる恐れがあるからです。
売る側の「高く売りたい」という心理を映し出していますね。
また、日本の場合、買主側にもまだまだ
インスペクションという習慣が根付いていないようです。
売る側、買う側ともに、不透明な情報を元に売買を
進めるというのがこれまでの習慣でした。
このあたりも、中古住宅取引の不透明性が増してしまう要因でしょう。
同じような例があります。
震災の影響から政府が補助金を出して建物の
耐震検査の実施を促しました。
ところが、なかなか耐震検査をする人が増えませんでした。
なぜか・・・
もし、耐震性に疑問符が出されると耐震工事を実施しなければ
ならず、莫大な費用負担が必要となるからです。
知らぬが仏、ではありませんが、知っていてやらないのと、
知らなかったでは、責任の大きさが異なるからでしょうか・・・
何とも言えませんが、中古住宅のインスペクションと
共通するところでありますね。
まだまだ過大の多い中古住宅の活性化。
私たち、全日本任意売却支援協会が扱う任意売却での
不動産も全て中古不動産です。
これまで以上に、情報開示を進めることで任意売却の成立に
つながるのであれば、全日本任意売却支援協会としても
取り組むべき課題であると心得ています。
終わり