“老後の備え”が“今の危機”になる?
投資マンション販売会社の統計によると、
投資マンションを購入する目的の半数が
「老後のために家賃収入を得る」というものらしいです。
「老後のため」という回答が年々増加しているとのこと。
その理由のひとつに、今年4月から年金支給額が、
マクロ経済スライドによって目減りすることも背景にあると言われています。
マクロ経済スライドとは、年金額の伸び率を抑制する仕組み。
従来は、賃金や物価の上昇率に連動して年金額も増えていましたが、
この仕組みは物価上昇率よりも年金支給額を抑えられるといいます。
積極的に投資をして資産を大きくするというよりも、
生活を守るために行うというあたりが日本人らしいですね。
少子高齢化社会と言われて久しいですが、年金の支給額が
減ることは多くの人たちの予測していることです。
投資マンションの家賃で、年金以外の安定収入を
得ようという気持ちは、わからないでもありません。
しかし、当(社)全日本任意売却支援協会に寄せられる
“投資マンションを購入して失敗した”という相談は増加の一途を辿ります。
典型的な失敗のパターンは、投資マンション会社に
勧められるがまま物件を購入して失敗・・・
その失敗を取り返そうと、2つ、3つと買い進め、
その損害を大きく膨らませるというものです。
また、驚くべきはこの投資を奥さんに内緒で
やっている人が、実に多いことです。
「この失敗が知れると離婚される」と口にする人までいます。
老後の備えのための投資マンション・・・
今の生活を脅かすような存在にならないことを祈るだけです。
投資はくれぐれも慎重になさって下さい。