収益マンション破綻!ババを引くのは? パート2

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こんにちは。任意売却のコンサルタント、安田裕次です。

 

前回のブログでは、収益マンションへの融資が

話題になっていることをお伝えしました。

 

その際、利益も出ず、売却するにもできない物件を

掴まされることを“ババを引く”といわれるとお伝えしました。

 

その確率が高い人は、不動産投資の経験が浅い

“アマチュア”であることもお伝えしました。

 

 

今回は、“ババを引く”その瞬間についてお伝えします。

 

私ども、全日本任意売却支援協会でも

収益マンションを購入したが、ローンが払えずに

手放したいという相談が多く寄せられます。

 

これまで、日本全国で収益マンションの任意売却を

成功させてきました。

 

その任意売却の取引の中で、その瞬間が起こるのです。

 

その瞬間とは、収益マンションを買った人から

即、購入することをいいます。

 

この決済が終われば、別室で売買の決済をするので、

その部屋で新たな買主が待っているのです。

 

このようなことは、不動産業界においては

珍しいことではありません。

 

業界では、中間省略と呼ばれます。

 

中間省略と呼ばれるのは、本来、買主の不動産会社も

所有権の登記をする必要があるのですが、

その登記を省略して、新たな買主に転売することから

このように呼ばれるのです。

 

登記をしないメリットは、

なんと言っても登録免許税などの

諸費用が抑えられることが上げられます。

 

個人の売主から不動産業の買主に渡り、

この買主である不動産業者が、

そのまま個人の買主に転売するのです。

 

もちろん、そこには2割以上の利益が

乗せられていることでしょう。

 

 

商いの言葉で、「利は元にあり」という言葉があります。

 

これは、利益と言うのは売却するときに決まるのではなく、

買ったとき、すなわち安く買ったときに、

利益は確定しているという意味をいいます。

 

購入した段階で、すでに市場価格よりも割高であり、

すでに“ババを引く”可能性を高めているのです。

 

金融機関も承認している中間省略。

 

融資残高が増えるし、法的にも違法性はありません。

 

しかし、こうした取引を含め

融資残高を着実に伸ばしてきた金融機関が、

遂にその蛇口を締め出してきました。

 

ローンが組めないから、買いたくても買えない人が増えます。

 

逆にいえば、売りたくても、買いたい人がローンを組めないから、

売れないという状態になるのです。

 

金融機関はどこまで締め付けを厳しくするか不明ですが、

これで、一気にババを引いてしまったしまった人が、

顕在化することになるかもしれません。