シンク・スモール 小さく考えるとうまくいく
世界最大の売上高を誇るアメリカのスーパーマーケット・ウォルマート。
創業者のサム・ウォルトンは、偉大な企業家としてあまりにも有名な方です。
このサム・ウォルトンは世界最大の売上を誇りながら、
常に物事を小さく考えた人と言われています。
売上で会社を見るのではなく、1人当たりいくら売っているか、
1人当たりの経常利益はいくらなのか、
1人1時間あたりの従業員の人件費はいくらなのかと、
すべてを小さく、小さく考えていったのです。
1時間単位で分析すると、会社の真の姿が見えてくると言われます。
シンク・スモールの考え方がものすごく大切なのは、
ウォルマートの活躍を見れば理解できます。
シンク・スモールは、会社、仕事だけに活用できる考え方ではありません。
家庭、家計においても、充分に活用できる考え方なのです。
私は任意売却の相談に来られた方に、時として次のような例え話をします。
会社員のご主人さんの年収が手取り360万円。
パートの奥さんの年収は手取り90万円。
ご家族の収入は手取りで450万円です。
生活費は月平均30万円で年間390万円。
貯金できる資金は、450万円から396万円を引いて54万円になります。
450万円の収入で54万円の貯金、決して悪い額ではありません。
しかし、これをシンク・スモールで小さく考えるとどうなるでしょうか?
54万円の貯金は1ヶ月あたり45,000円。一日あたりにすると1,500円。
奥さんの手取りは90万円で、1ヶ月あたり75,000円。一日あたりは2,500円。
もし奥さんが1日仕事を休むと、その日はマイナス1000円の赤字になります。
たまには美味しいものを食べようと外食をしたり、
自分へのご褒美といって洋服や貴金属でも買ったらどうなるでしょう?
子供ができたから、育児に専念するために、
仕事を辞めようと簡単に判断できなくなったりもします。
(この辺りの補助が少ないことが少子化の原因のひとつですが)
住宅ローンや任意売却の相談にこられる方で、
シンク・スモールで考えている方は残念ながら少ないです。
どうにかなるだろう。給料が上がるだろう。と考える人が多いのです。
ところで、シンク・スモールの反対は何でしょう?
おわかりですよね。
大きく考える、すなわち大雑把。
もっとわかりやすく言えば“ドンブリ勘定”です。
シンク・スモール。あなたの家庭で、
あてはめて考えてみてはいかがですか?
見えないものが見えてきますよ。