住宅ローンの滞納が続くと、どうなる?

こんにちは、全日本任意売却支援協会の藤本です。

前回の『住宅ローンの滞納を甘く見ていると・・・』の記事で、滞納をしていると優遇金利の適用が受けられなくなる可能性があるという話を致しましたが、優遇を受けられないだけでなく、次のようなことになります。まずは流れに沿ってご説明します。

①債権者(銀行等)から督促をされる

住宅ローンの滞納をしていると、融資を受けている銀行等から督促の電話や書類が来ます。

内容的には、「支払いをして頂けないと、然るべき対応(競売の申立)を取らせて頂きます」という内容になります。

 

②「期限の利益」が喪失する

銀行等からの督促を無視しそのまま放置していると、金融機関や諸条件により4~6か月ほど経過したタイミングで「期限の利益」が喪失します。

そうすると金融機関から住宅ローンの残債分を一括で支払うようにという請求書を送ってきます。※この場合の「期限の利益」とは、分割払いできる権利のことです。

 

③保証会社が銀行の債権を代位弁済する

住宅ローンの返済が滞ると、銀行や消費者金融は、保証会社に対し債務者に代わって借金を返済するよう求め、保証会社は債務者の残っている住宅ローン全額を肩代わりします。

これだけ聞くと、債務者は借金返済を免れたように感じますが、借金の最終的な返済義務はあくまで債務者にあるため、保証会社は債務者に「肩代わりした借金を払ってください」と請求できるようになるのですがこの権利を「求償権」と言います。

代位弁済とは、保証会社が債務者に代わって借金を返済し求償権を得ることなんです。

※弁済通知とは、保証会社が代位弁済を行った旨を債務者に知らせる書面のことを言います。
※債権者(お金を貸している側)が銀行から保証会社に変わり、次からは保証会社から督促を受けることになります。

 

④競売の申立をされる

代位弁済の通知後に債務者から支払いもしくは処分方法について債権者に話をしない限り、債権者は裁判所に対して競売によって、法的に処分する手続きを入ります。その後、裁判所から「競売開始決定通知書」が送られてきます。

ただ、この通知が来てもローンの残債の一括返済で競売を取り下げることや債権者との話し合いで任意売却に切り替えて活動することは可能です。

 

⑤現地調査が入る

競売開始決定通知書が届いてから1~2か月後に、競売を申立られている物件内部の調査と写真撮影のために裁判所から執行官が来ます。

これは自宅であろうと、賃貸中で他の方が住んでいようとも、この現地調査は避けらず、仮に拒んだとしても鍵屋さんを連れてきて強制的に開錠して入ることが可能です。

※債務者にも、この現況調査のために裁判所執行官が訪問する旨の通知が届きます。ただどうしても現地調査日の都合がつかない時は裁判所へ事前に連絡すれば、現況調査の日程を変更してもらえます。
※執行官が現況調査を行う場合、不動産鑑定士と一緒に競売物件の所在地を訪問するのが一般的です。不動産鑑定士とは、物件や地域の状況を考慮して適正な価格を判断する不動産のプロです。

 

⑥期間入札の通知(開始)

現地調査から数カ月後に、期間入札通知という郵便物が債務者の自宅に届きます。

これはいつからあなたの物件が競売にかけられますという内容が記載されている書面です。遅くとも入札期日の2週間前までには、物件情報がインターネット上でも公開され、物件情報は競売専門サイトBITから確認することができてしまいます。

 

⑦期間入札の公示(開始)

期間入札の開始から約1ヶ月後に競売の期間入札が開始されます。

※入札の金額ですが、特別な事情が無い限り、売却基準価額ではなく買受可能価額以上の金額であれば入札に参加されてしまいます。
※買受可能価額というのは、売却基準価額の80%の金額になり、この金額以上であれば入札の参加が認められます。オークションで言う最低落札価格のイメージです。買受可能価額も公告されます。

 

⑧開札期日

期間入札の開始から1週間後が開札期日です。開札期日において執行官は入札期間中に入札した人の中からもっとも高額な入札金額の申し出をおこなった者を「最高買受申出人」として認めます。

※期間入札中に入札者が居ない物件については、「特別売却」という手法で買受人を集めます。これは、買受可能価格以上の金額を入札すれば早いもの勝ちで欲しい人に売却するという方法です。
※理論上は開札期日の前日までであれば、債権者は競売を取り下げることが可能です。あくまでも法律上のことであり、債権者が開札期日前日に競売を取り下げるのは現実的には厳しいのが現状です。

 

以上が住宅ローン等を滞納していると陥ってしまう流れになります。

今この記事をご覧になっていらっしゃる方は、もしかすると上記のいずれかの段階に入ってしまわれている方もいることかと思います。

ただ一つ言えることは、競売の申立をされてしまったとしても“まだ救済する方法はある”ということです。

次回は『競売の申立になってしまった場合、債務者としてはいつまでに何をすればいいのか…』についてお話します。

 

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